「現場現場でニュートラルに対応していく役者なので、とても役に合っていた」と主人公の彩花を演じた南 沙良さんを評した緒形さん。 親は子のことを考え、子は親に何かを伝える。そのきっかけになれば 「作品全体をみても、セリフはそれほど多くないんですよ。でも、一つひとつがとても大切なセリフだと思うんですね」と言う緒形さんが演じる泰利をはじめ、泰利の妻・恵や寮生たち、淳平、もみの家のご近所さん・太見ハナエ(佐々木すみ江)らの言葉は、観る者の心にも響きます。また、泰利が施設に「もみの家」と名づけた理由であり、そこに込めた理想も劇中で語られますが、それは子育てのヒントでもあり……。
「子供は一人ひとり性格も違うし、一言でみんなに伝わるような言葉はたぶんないと思うんですけど、親というのは早く答えを出し過ぎちゃうんですよね。彩花のお母さん(渡辺真起子)もそうだけど。急ぐんですよ、常に。でも、少しだけでも気をつけると、相手のこちらに対しての反応も変わってくるかもしれないなと思います。きっとそれは人間みんな通ってきた道ですよね。不安だったり、傷ついたり、傷つけたり。この作品は、誰しもがわかることを描いているので、親子で観てもらって、今、この子はどう思っているのか考えたり、聞いてみたり、子供のほうも観たからこそ一言言えるとか、そういうきっかけの映画になればいいなと思っています」
緒形直人/Naoto Ogata 俳優
1967年9月22日生まれ、神奈川県出身。88年、『優駿 ORACION』でデビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞。以降、映画のほか、『北の国から ’89帰郷』、大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』など多くのドラマにも出演。近年の主な出演映画に、『64-ロクヨン-後編』、『万引き家族』、『散り椿』、『帰郷』、『Fukushima50』などがある。
『もみの家』 監督:坂本欣弘
脚本:北川亜矢子
出演:南 沙良 緒形直人 田中美里
中村 蒼 渡辺真起子 二階堂 智 菅原大吉 佐々木すみ江
配給:ビターズ・エンド
3月20日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
TOHOシネマズファボーレ富山、TOHOシネマズ高岡、J MAX THEATERとやまにて先行ロードショー中
公式サイト
www.mominoie.jp VIDEO
Ⓒ「もみの家」製作委員会