• TOP
  • 美容
  • 世界的に話題の「ゲノム編集」。期待と懸念・課題とは?

美容

世界的に話題の「ゲノム編集」。期待と懸念・課題とは?

2020.04.10

  • facebook
  • line
  • twitter

ゲノム編集技術 わずか8年ほどで大きな進展


より正確なゲノム編集法の開発やほかのバイオ技術との組み合わせで医療における適応範囲が広がっていく

2012年に初めて報告されたゲノム編集の技術は、わずか8年ほどの間に目覚ましい発展を遂げています。当初、4つの塩基(アデニン=A、グアニン=G、シトシン=C、チミン=T)が順に並んだ塩基配列の一部分を編集する技術として報告されました。

ところが、現在では1つの塩基のみを削除したり、差し替えたりすることが可能になっています。さらに、複数の配列を一度にゲノム編集する方法も研究されています。


あらかじめ体外に取り出した細胞のゲノム編集を行って、それを体内に取り入れる方法も研究されています。

また、ある病気の細胞に取りついて細胞内に入っていく分子(ベクター)を結合させた薬を作り、その薬を患部に入れることによって、病気になっている細胞のゲノム編集を行う方法も開発中です。

これらは「ゲノム編集薬」と呼ばれ、すでに子どもの難病などを対象に世界で臨床試験が始まっています。

さらに、患者の血液などからiPS細胞を樹立して、その細胞から病気の原因となるDNAを排除したり、治療のためのDNAを加えたりして、再生医療などに生かすための研究も行われています。

このように一度社会に出た画期的な技術は、さまざまな技術やアイディアと融合し、研究が進められていきます。

体と心が解かる 生き方が変わる 「未来の医療」

病気の超早期発見から予防まで!? マイクロRNAの拓く未来

AI(人工知能)による画像診断で、未来の医療はどう進化するのか

ロボットとの触れ合いが認知機能の衰えを防ぐ?未来の医療

今話題の「オンライン診療」メリットとデメリットは?

医療の見直しが始まった今、「賢明な選択」のために患者ができること

【病気やケガ】治療方針を決める際、大切にしたい4つのプロセスとは?

進化する「がんゲノム医療」の現状と未来について。一人一人のがんには違いがある

遺伝子を調べてがん治療に生かす、最先端「がんゲノム医療」とは?

アップルウォッチで心電図、センサー内蔵の飲み薬も登場!最先端医療「IoMT」って?

治療支援アプリって?乳がん患者の副作用に特化した「フリックカルテ」開発者に聞く

がんの新しい免疫療法として注目の「免疫チェックポイント阻害薬」

免疫チェックポイント阻害薬の実用化で進展「複合がん免疫療法」

医療政策の立案や医学研究の計画に「患者や市民の参画」が進んでいる

患者・市民が立案段階から参画することで、よりよい医学研究へ

機器のネットワーク化によって収集された手術データを意思決定や合併症予防に生かす

適用できる部位の広がり、競合企業の出現で、ますます進んでいくロボット支援手術

健康調査と組み合わせ、健康増進と疾患研究を目指す「住民ゲノムコホート研究」

高齢者特有の病気や生活に計画的に対応する訪問診療

訪問診療医がコーディネーターになり、医療・介護専門職のチームで患者の生活を支える

医療の安全性と精密性を向上させる現実空間とデジタル空間の融合

医療への期待と倫理的・医学的な懸念が併存「身近になっていくゲノム編集」

進む技術開発に、社会的・倫理的な議論が追いつかないゲノム編集
取材・文/小島あゆみ イラスト/tokco〈LAIMAN〉

『家庭画報』2020年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
  • facebook
  • line
  • twitter

12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2024 / 11 / 22

他の星座を見る

Keyword

注目キーワード

Pick up

注目記事
12星座占い今日のわたし

全体ランキング&仕事、お金、愛情…
今日のあなたの運勢は?

2024 / 11 / 22

他の星座を見る