10年後、20年後も楽しめる時を超えるジャケット
アルマーニの服には、作り手側に「こういう女性に着てほしい」という明確な女性像があるように思います。
その思いに応え「本物」を着こなすためには、自分自身の心と身体をしっかり鍛えておかないといけない。初めてのアルマーニ体験から四半世紀以上を経て、私は自分を鍛えてこられたのでしょうか。それを知るためにも、最近、20代の頃に愛用していたジャケットを、今ならどう着るのか、トライしてみたいと思うようになりました。
私が20代の頃に買ったジャケットは、共にネイビーで、左側がエンポリオ アルマーニ、右側がジョルジオ アルマーニのもの。当時はスーツでビシッと着ていましたが、気負わずカジュアルにさっと羽織っても素敵かなと思っています。今着ても、全く古びて見えないのがすごいですね。
おおさわさんが20代の頃に購入したジャケットがこちら。共にネイビーのストライプのジャケット。右側の三つボタンのジャケットは、センターのボタンをひとつだけ閉めて着るのが今の気分。ネックレス(スタイリスト私物)数十年前とは、体型も気持ちも変わった今、同じジャケットをどう着るのか……クローゼットの中で、眠っていた服を復活させることは、「いいものが何故いいのか」を見直し、改めて自分を知る手がかりになると思います。
完成されたデザインと変わらぬフィロソフィーに貫かれたアルマーニのジャケットには、時を超えるパワーがある。何十年という長いスパンで付き合いながら、自分のお洒落について考えるチャンスをくれるのが、アルマーニのジャケットなのです。
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第4回 お洒落に迷う世代を救うアルマーニのジャケット。今季のお勧め●お問い合わせ
ジョルジオ アルマーニ
(ジョルジオ アルマーニ ジャパン)
電話:03-6274-7070
URL:
https://www.armani.com/jp おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕 40代にこそ効く「ブランド力」
編集協力/湯澤実和子