——櫂 直の印象や自身との共通点、役作りで意識することなどを教えてください。
「まず僕と圧倒的に違うのが、数学の天才っていう……(笑)。数学に興味を持たなかった人間なので。でも、舞台を始めてから役を通じて勉強するのがすごく楽しくなってきたんですよ。数学も今まで興味を持って調べることはなかったんですけど、この作品を通して触れると、数学は正義で世界を救うことができる、そういう力に変わるんだということとかを感じました。物事にのめり込むっていうところは、僕も近いものを持っていると思います。今、僕の興味は櫂くんに向いていて。彼のことを考えている時間っていうのはすごく楽しいですね」
——彼のことを考えて、どんな櫂のキャラクターが見えてきましたか?
「興味のあるものにはすごく興味を示しますし、そうじゃないものには人よりもドライな一面を持ってるというか。興味の対象じゃないんだっていうことが外から見ていてわかりやすいくらい出ちゃってて。人に対してもあまり興味を持っていない部分があるんですよね。でも、それが数学に結びつくと、とたんに興味を持つタイプ。あとは、お座敷のシーンを観ている限り、お酒であったり遊ぶっていうことには、別に否定的ではなくて。そこはちょっと意外でしたけど、魅力的だなとも思いました。数学一筋っていうわけじゃないんですよね」
「映画から1年後に舞台ができるのは、うれしかったですし、改めてこの作品の魅力を今年も届けられるなと感じています」