東京2020ゴルフ女子日本代表コーチ服部道子のRoad to 2020~必然に導かれて~ 東京オリンピックの開催延期が発表され、2021年7月23日が新たな開幕日に決まりました。いま、世界中の研究者たちが新型コロナウイルスのワクチン開発に力を注いでいますが、われわれ一人ひとりも事態終息に向けて全力で環境を整える必要があります。オリンピックは世界平和の象徴です。この難局を乗り越えて、来年のオリンピックをみんなが安心して笑顔で迎えられるものにしたいというのが、わたしの切なる願いです。
前回の記事はこちら>> ゴルフ日本代表チームの新ユニフォームは、オリンピック延期が決定される前日に発表予定でしたが、当時の状況を考慮して見送られました。暑い夏の霞ヶ関CCでの戦いを想定して練られた高い機能性とデザイン性で、日本チームの士気が上がっていくようなかっこいいユニフォームでしたが、そのお披露目は少し先になりそうです。
地味なことをやっている人は強い
ゴルフ競技に関しては、日程も代表選考決定日もまだ決まっていません。選手たちはいま、思うように練習することもできず、家にいないといけない時間が増えています。プレッシャーや先の見えない不安もあるでしょう。精神的にも肉体的にもストレスが多いはずです。でもいつか来る再開の日を信じて、地味なことをひたすらやっている人はやっぱり強い(時には心底休むことも大切ですが)。そういう差が大きく出てくるのかなと思います。
わたし自身もこれだけ長期間、家にいることはなかなかありません。せっかくなので普段やらない新しいことに挑戦しようと、ちょっと恥ずかしいのですがミシンを買いました。もともと食べることは得意ですが(笑)、お裁縫はさっぱり。でも、最近はマスクが手に入りにくいので、苦手なことでもやってみようと、インターネットで作り方を調べてマスク作りにトライしました。
ポジティブな結果がみえると心は充実します
ものを作ると、完成したものが目に見えるのでわかりやすい。苦手なことをクリアしたとか、できたときの喜びとか、ポジティブな結果がみえると心が充実し、今度はもっとああしたいって欲も出てきます。そうやって世界を広げて、少し閉ざされがちな気持ちが外に向くようにしています。次は子供の学習袋や弁当袋を作ってみようかなと思っています。
いま、世界はかつてない困難に直面しています。そんなときこそ、一人ひとりの心が元気であることが大切なのではないでしょうか。心が萎えてしまうと、身体や生活習慣も悪いほうへと流されてしまいがちです。日々、ささやかな幸せや小さな発見に喜びや希望を見いだして、一瞬でも明るい気持ちになれることに目を向けたいですね。そうやって、お互いにこの局面を乗り越えていけたらなと思います!
この局面を乗り越えた先に、来年のオリンピックに向けて、日本代表ヘッドコーチ丸山茂樹さんと新たな気持ちで取り組んで参ります!(写真は昨年ご一緒したときのもの)。(編集部注:本連載は今回を以て休載いたしますが、いずれ適切な時期になりましたら再開を予定しております。その日までどうぞお楽しみにお待ちいただけますよう、お願いいたします。)
取材・文/今岡涼太