きらめく霧氷、真冬のトマムだからこそ出会える景色に息をのむ
ときにはマイナス25℃になることもある、という真冬のトマム。一番寒い季節に寒いエリアを訪れるのには、もちろん理由があります。それはきらめく朝の霧氷、氷の世界が描く幻想的な夜に出会うこと。
太陽の光が遠慮がちに差し始めた朝8時過ぎ。氷と雪で覆われた山間をゴンドラに乗って、「霧氷テラス」に向かいます。
2月の朝のゴンドラから。積もったばかりの雪が優美なシルエットを描いています。
真冬でも、気温や天候などの条件がそろわなければ見ることができない霧氷。 「今日は霧氷がきれいに見えるようです」と
霧氷テラスのスタッフもにっこり。ゴンドラの窓を覆う氷の結晶、眼下のゲレンデには点々と動物の足跡も。頂上が近づくにつれ、木々にきらめく霧氷が目に飛び込んできます。
氷点下約2~10℃の間で、霧が樹木に付着して生まれる「霧氷」。この神秘的な景色は朝の一瞬だけ。
13分の空中散歩を終え、標高1088mのテラスに到着すると、迎えてくれたのは包み込まれるように舞い上がるダイヤモンドダスト(当然、頭の中ではユーミンの曲が流れます)。間近で見る霧氷は、不思議な透明感をたたえています。
せり出すように造られたクラウドウォークからは、白く染まった日高山脈が雄大な氷と雪が描き出す荘厳な風景を、雪の結晶をモチーフにした「霧氷コーヒー」とともに満喫できます。太陽が昇るにつれ、はかなく消え去る霧氷。一期一会の白い静かな世界に浸りましょう。
空中を歩いているかのような「クラウドウォーク」。たとえ霧氷に出会えなくても、この景色を見るだけでもゴンドラに乗る価値はあり。
霧氷をイメージした飴細工をのせた「霧氷コーヒー」。「霧氷テラス」では、霧氷フォンダンショコラも人気です。
「星野リゾート トマム」が夕闇に包まれる頃。今度は「氷」の世界を訪ねましょう。白樺林の中にある「アイスヴィレッジ」は、冬期だけオープンするいわば氷のテーマパーク。一枚の氷でできた「氷の教会」をはじめ、アイスリンクや展望台、氷をテーマにしたショップなどが並びます。カウンターもグラスもすべて氷でできた「バーアイスウッド」で特製カクテルを味わったり、
氷の椅子や机が素敵な「氷のスイーツカフェ」でスイーツを味わったり。ほのかにライトアップされた氷の国は、神秘的でロマンチック。ディナーの後に足を運ぶのもおすすめです。
アイスヴィレッジの顏である「氷の教会」では、1月中旬~2月中旬まではウエディングも。
「バーアイスウッド」で、雪や氷をテーマにしたオリジナルカクテルはいかが。氷でできたグラスの透明感も印象的。
アイスヴィレッジの全景。手前のイグルー風が各ショップ、一番奥には氷の教会が。2017年のアイスヴィレッジは、12月10日から3月中旬までオープン。