超音波の特徴
人体に悪影響がなく、安価に使える──
臓器などの形状や動きを可視化。ホームケア用のデバイスの開発が進んでいる人間の耳は20~2万Hz(ヘルツ)の周波数の音を聞き取ることができます。音とは空気の振動で、ヘルツとは1秒間に振動する回数を示します。
超音波は当初、この「人の耳に聞こえる範囲を超えた音」とされていましたが、今では聞こえる周波数の音も超音波として扱うため、「聞くことを目的としない音」と定義されています。
超音波は、自動ドアや自動手洗い器などの人の動きの検知、駐車場の空きの検知、眼鏡の洗浄機、魚群探知機、風速計、潮流の測定などさまざまな場所で使われています。
また、X線などとは異なり、音圧が基準内であれば人体に害がなく、安価であるため、健診でおなじみの腹部エコー、胎児の超音波診断のほか、気道、肺、血管、運動器などの検査と、医療現場では幅広く使われています。
超音波と薬の組み合わせによって泡を発生させ、がんを焼く、血栓を溶かすなどの新しい治療の研究も進んでいます。
これらの治療には診断と治療を同時に行えるという大きなメリットがあります。
スマートフォンやタブレットに外付けできる超音波検査用デバイスやアプリも市販されており、専門的な検査方法と画像の見方をマスターすれば、どこでも検査が可能になっています。