材料ははまぐりのみ!シンプルなスープで作るイタリアン
【ヴィアッジーニ】
奥・2種のオーブン焼き、手前・焼きハマグリゾット。「“2種のオーブン焼き”をご自宅で作る場合は、“はまぐりスープ”でだしをとるために煮込んだはまぐりを使うと、無駄なくおいしく召し上がれますよ」と教えてくれた多賀シェフ。三重県の食材を使った本格イタリアンの店として、地元のかたから愛される「ヴィアッジーニ」。
シェフの多賀孝文さんは、「地はまぐりは、桑名市で生まれ育った私にとっても、稀少で高級なもの。桑名にいらしたらぜひ召し上がっていただきたいです」と話します。
地はまぐりとうどのスパゲティ旬のうどと合わせた一品。細めのスパゲティを、1パーセント分の塩を入れた湯で少し固めにゆでる。別の小鍋で“はまぐりスープ”を煮立たせ、飾り用のはまぐりを入れて、口が開いたら皿に上げる。スパゲティとうどを加え、スープをからめながら麺の固さを調整。麺とうどを皿に盛り、飾り用のはまぐりと、揚げたうどの葉を添える。そのおいしさを引き出す料理の基本は、はまぐりだけでとったスープだと教えてくれました。
「はまぐりは煮込むと、塩気やうまみがどんどん出てきます。鍋に水とはまぐりを入れ弱火で煮立たせ、口が開いたらさらに10分ほど煮ます。水が白く濁りますが、それがうまみ成分です」。
“はまぐりスープ”は、水からはまぐりを煮て、あくを丁寧に取ることが大切。香りの強い白ワインなどは使わず、シンプルにうまみを引き出す。でき上がった“はまぐりスープ”は、スパゲティなどさまざまな料理にアレンジ可能。
店の名物「焼きハマグリゾット」は、“ご家族3世代で楽しんでほしい”という想いから誕生したメニュー。両面を焼いたご飯に“はまぐりスープ”をかけた逸品です。
焼きハマグリゾット水、“はまぐりスープ”、オリーブオイルで炊いた米を、おにぎりにしてフライパンで両面を焼く。おにぎりの中に1個、はまぐりの身を忍ばせる。それを皿に盛り“はまぐりのスープ”と、飾り用にさっと火を通したはまぐり、水菜をトッピング。桑名の名産である、たけのことわらびを添えて。シンプルかつ丁寧に、はまぐりのうまみを生かした料理が味わえます。
はまぐりびと(4)
「ヴィアッジーニ」シェフ
多賀孝文さんはまぐり歴:約20年。高校在学中に料理人の道を志し、当時の同級生とともに2012年に独立。
好きなはまぐり料理:シンプルに焼きはまぐり。
はまぐりへの想い:はまぐり自体がおいしいため、調味料などで、味を足し算しないことが大切。地場の食材と組み合わせて、桑名発のイタリアンを探求したい。
ヴィアッジーニ住所:三重県桑名市安永5-6
TEL:0594(24)2366
営業時間:11時〜14時(LO)、17時30分〜21時(LO)
定休日:月曜
URL:
http://www.viaggini.jp/ランチコース1600円〜、ディナーコース2300円〜。ディナータイムはアラカルトも多数。
※ご紹介した料理は要事前予約。