内側から溢れ出す“オーラ”のある人になる。今こそ、輝く素肌に 第2回(全5回) 年齢を重ねるほどに、その人の内側から溢れ出るエネルギーや輝きが美しさを生み出します。女優の風吹ジュンさんと元プロテニスプレーヤーの伊達公子さん、いつも笑顔で、新しいことへの挑戦を続けるおふたりに輝きの理由を伺うと同時に、オーラをつくり出す特別なスキンケアとベースメイクをご紹介します。
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伊達公子さん(49歳)
プロテニスプレーヤー時代、小気味よいプレーと潑剌とした笑顔で私たちに勇気と希望をくれた伊達公子さん。
目下の関心事は長年の選手生活で酷使した体のメンテナンスと英会話、そして、ジュニア選手の指導だといいます。現役時代さながらに目標に向かってチャレンジを続ける伊達さんの今を伺いました。
ジャケット30万5000円ジーンズ10万6000円/ともにジバンシィ(ジバンシィ 表参道店)ピアス58万円リング38万円/ともにTASAKI伊達公子さん1970年京都府生まれ。6歳でテニスを始め、高校卒業後、プロ転向。世界ランキングは最高4位を記録。96年に惜しまれつつ引退するも、2008年に現役復帰。17年の引退後、早稲田大学大学院修士課程を修了。現在はジュニア選手の育成や「フラウクルム ブレッド&コーヒー」のプロデュースなど多方面で活躍中。「目標を決めて突き進むことで得られる達成感と楽しさが好き」
今年50歳になる日本女子テニス界のレジェンド、伊達公子さん。心境を尋ねると、「やっと折り返しです!」と笑顔で即答。
「伊達家は女性が長生きする家系で、祖母が98歳、曽祖母が103歳。108歳まで生きた人もいます。なので、私は目指せ110、120!元気なおばあちゃんになりたいですね」と声を弾ませました。
2度目の現役選手生活にピリオドを打ってまもなく大学院に入り、日本のテニスコートに関する修士論文を書き上げた伊達さん。常に何かにチャレンジしている印象があります。
2017年9月12日、ジャパンウイメンズオープンの試合後に行われた引退セレモニーで清々しい笑顔を見せる伊達さん。写真提供/毎日新聞社「若い頃からコーチに目標設定の大切さを教えられてきたからかもしれません。目標を決めて突き進むことで得られる達成感や楽しさが好きで、日々のたわいのないことにも求めてしまいます(笑)。成功することばかりではありませんが、長年の経験から、失敗も挫折も自分のプラスになると知っているので、恐れるものはありません」。
いきいきと話す伊達さんが現在取り組んでいるのが、ケガの治療とトレーニング、英会話。
「引退前後に手術した肩と膝を完治させて、テニスができるようになりたいと頑張っているところです。英会話はずっとやりたかったことの1つで、平日は毎日2時間ずつ個人レッスンを受けています。将来的には、今まで自信がなくてお断りしてきた英語での講演なども、できるようになればいいなと思っています」。
もう1つ、昨年から始めたのが、15歳以下の女子選手の指導です。これまでは周囲に期待されながらも、「不向きなので」と避けてきたコーチ業に挑戦することを決めたのはなぜでしょう?
進行中のジュニア育成プログラムは、伊達さんが生涯契約を結んでいるスポーツ用品メーカー、ヨネックスとの共同企画。写真提供/YONEX「日本の選手たちが世界で活躍する姿を見たいと思うようになったんです。そのために自分がすべきことは、培ってきた経験を伝えることなのかなと思うようになりました」。
プロジェクトを始めるにあたり、伊達さんはあえてトップクラスで活躍する選手は選びませんでした。
「トップの子たちはすでに環境にもチャンスにも恵まれています。私はその少し下で頑張っている子たちが自信を持つきっかけをつくりたいんです。自分自身がコーチに引き上げてもらって世界へ行くことができたので。教えるのは難しいですが、若い選手たちの成長を見る喜びは、現役時代にはなかったものですね」。
新たな喜びに目覚めた伊達さんの未来は、ますます豊かなものになっていきそうです。
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/下村一喜〈AGENCE HIRATA〉(人物) 塚田直寛〈STASH〉(静物)ヘア&メイク/小菅 孝〈coque〉 スタイリング/西尾妹子 取材・文/清水千佳子 撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー
『家庭画報』2020年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。