予約制で1日100人まで。心ゆくまで植物と触れ合えます!
大池の周囲に広がるポンドサイドガーデンでは、オレンジと黄色、白の、元気でさわやかなチューリップコーディネート。草丈が高い花はキンギョソウのカリヨン アプリコット。今年初めて植えたそうですが、グラデーションになる花色がとても素敵で、ガーデナーさんたちのお気に入りだそう。「ラ・カスタ」といえばご存じの方もいらっしゃるでしょう。化粧品メーカーのアルペンローゼ株式会社を代表するブランドで、1996年、日本ではまだアロマの精油があまり普及していなかった頃から、天然香料である精油を取り入れた上質なナチュラルヒーリング化粧品を生産・販売しています。
ラ・カスタのテーマは「植物の生命力と癒し」
「ラ・カスタ」のブランドテーマは「植物の生命力と癒し」。それをそのまま庭に表現したのが「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」です。
庭のコンセプトは五感で感じること。
眺める、触れる、香る、そして湧きでる清らかな水音や鳥の声を聞き、深呼吸して澄み渡る空気を味わう。
それを心ゆくまでご堪能いただけるようにと、このガーデンは予約制になっています。それも1日100人の限定です。
チューリップの時期、バラの時期などの、花の盛りにはどこの庭もお客さまが集中しますが、「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」で人込みを経験したことは、私の場合は今まで一度もありません。
後ろからせかされることもなく、お気に入りの景色や花をゆっくり眺め、写真を撮ったりできるのがとてもありがたく、庭めぐりを終えたときには、満足感と同時に心がゆったりと癒やされていることに気づきます。
シーズンガーデンの裏側にもこんなにかわいらしいチューリップコーディネートが! 赤は‘ユニーク デ フランス’、ピンクは‘プリティープリンセス’、黒は‘ポールシェラー’と品種名も素敵!ほかの庭にはない大きな特長は、タネからの育苗
もうひとつ、「ラ・カスタ ナチュラル ヒーリング ガーデン」には、ほかの庭にはない大きな特長があります。
ここに植えられた一年草と宿根草のほぼすべてが、庭から車で15分ほどの場所にある自社農場でタネから栽培されています。
タネからの育苗は手間も時間もかかりますが、庭と似た気候環境で育てた苗は丈夫で、また、庭に植え込むタイミングに合わせて育苗できるという利点もあります。
花が終わるとすぐに植え替えができるのも、自社農場で多めに苗を育てているからこそ。
美しい庭の裏に、スタッフの努力がある
庭の入り口からまっすぐ進んだ右手にあるボーダーガーデンでもチューリップが咲いていました。茶色交じりのオレンジ色がしゃれている‘ブラウンシュガー’と黒い‘ポールシェラー’というシックな花色合わせです。いつ訪ねてもこの庭が完璧なまでの美しさを見せてくれる裏には、そんなスタッフの努力があるのです。
そして、それはお客さまを迎えられない現在の状況でも変わることはありません。
いつオープンしてもよいようにと、農場ではタネをまき続け、庭ではガーデナーさんたちが、植え替えをしたり花がら摘みをしたり、また清らかで美しい水をご覧いただくために、水を抜いて小川や池を洗浄したり、と休園中にもかかわらず、2019年までと同様の作業を続けているそうです。
大ガゼボの花壇も、春はチューリップコーディネートで。えんじ色に黄色い縁取りの個性的なチューリップは‘ガボタ’、華やかなオレンジ色の八重咲きは‘オレンジプリンセス’です。