セルジオ ロッシのシューズは
「美しさの土台」になる
アーカイブルームには、今まで発表してきたアイコニックなシューズを展示。今も職人たちがこの部屋を訪れ、展示されているセルジオ・ロッシ氏が作ったラスト(木型)を見て、ブランドを再解釈するヒントにしているそう。ハイヒールを履くことは、「女であることを楽しむ」こと。ハイヒールを履いた瞬間に、目線が高くなり、世界が変わる。背筋が伸びて、モチベーションもアップしますよね? ヒールは身体の軸を支えるだけでなく、美しさの土台にもなるものだと思います。
セルジオ ロッシの靴は、機能性のみならず「美」という点でも抜きんでているのも、私が大好きな理由。数々のトップメゾンの靴を手がけ、レッドカーペットではセレブリティたちのドレスを引き立ててきた靴は、惚れ惚れするような美しさ。長年、靴だけを作り続けてきたメゾンならではの機能性の追求と、デザインへのこだわりが凝縮された靴の存在感は、やはり別格だと思います。
セルジオ ロッシは、正面はもちろん、サイドやバックスタイルなど360度、どこから見てもパーフェクトに美しい。特にヒールと踵からアキレス腱に繋がるラインは、立ち姿の美しさを大きく左右するもの。セルジオ・ロッシ氏が目指したという「シューズを通した脚の完璧な延長」は、このバックスタイルに表れているように思います。
私にとって、このブランドが作る上品で官能的な靴は、女を上げてくれる武器のようなものなのです。
女ざかりの迷い世代こそ
「自分らしく立てる」ヒール靴が必要
12,3年ほど前に購入したミュール。「白シャツとデニムのとき、足元に女らしさを加えたいときに履いていました」。このヒールに似たデザインの靴が、今季の新作にも出ていたので、“もしかして、このヒールは昔のアーカイブを参考にしたのかも?”と思ったのだそう。女であることを存分に楽しめる、そして自分でも女を楽しみたいと願っている迷い世代にとって、自分らしく立っていられるヒール靴と出会うことは、身体的にも、精神的にも、とても意味があることだと思います。
靴は、自分のパートナーのようなもの。私がセルジオ ロッシに出合って、「立ち軸」に開眼したように、皆さまにも是非これだ!と思える「自分靴」を見つけてほしいと思います。次回は、私の「立ち軸」に合う、今季のおすすめハイヒールをご紹介します。
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第8回 年齢を重ねると歩き方も立ち方も変化する! だからこそ大切になるハイヒールの選び方>>●お問い合わせ
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話:0570-016600
URL:
https://www.sergiorossi.com おおさわ千春/Chiharu Osawa
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕 40代にこそ効く「ブランド力」
撮影/大見謝 星斗 編集協力/湯澤実和子