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きものの文様【吹き寄せ(ふきよせ)】曲名や菓銘にも使われる、日本的な風情の文様

2020.07.05

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きものの文様 きものに施された美しい「文様」。そこからは、季節の移ろいを敏感に取り入れてきた日本人の感性や、古来の社会のしきたりを読み解くことができます。夏の文様を中心に、通年楽しめるものや格の高い文様まで、きもの好きなら一度は見たことのある文様のいわれやコーディネート例を、短期集中連載で毎日お届けします。記事一覧はこちら

今日の文様35
吹き寄せ(ふきよせ)




いろいろなものを寄せ集めたさまを吹き寄せといい、風景文様のひとつとして、古くから多種多様に用いられてきました。


きものの場合は、さまざまな木の葉や花が風に吹かれて、寄せ集まったところを文様化したものです。寄せ集められた植物は、紅葉、松葉、松毬(まつかさ)、銀杏(いちょう)などの秋のものに限られましたが、現代は着る機会が多いようにと、や菊、桜なども用いられます。

音曲や料理名にも使われた言葉で、料理名の場合は前菜や煮物の盛り合わせのほか、干菓子(ひがし)名にも使われます。いずれも、日本的な風情が楽しめる文様です。

吹き寄せ文(ふきよせもん)



パーティに
松葉や紅葉などの吹き寄せを流れるように丸くあしらった付下げ。珍しい中国山苺文様の袋帯を合わせたシックな装いは、外国人の多いパーティなどに最適。ドレスのような感覚で、日本の古典柄の美しさをさり気なくアピールできます。


種々の落葉や落花が地面に拭き集められた様子を文様化した吹き寄せは、現在は季節を問わず使うことができます。ただ、きものや帯の場合、落葉のイメージから秋向きに用いられる場合が多いようです。梅や桜などを交えて自由に描かれたものもあるので、柄によって季節感を選ぶのもきものならではの楽しみです。

落葉の種類は自由ですが、いくつかの定番柄があります。吉祥を意味する松葉と松毬。銀杏は神社の境内で長寿の木といわれ、神木とされてきました。それに、紅葉や梶(かじ)の葉などが加わります。

吹き寄せの文様は、現在は訪問着や付下げ、染め帯などを中心に用いられています。

【向く季節】
秋、通年


「#きものの文様」記事一覧はこちら

きものの文様

今回ご紹介した文様を含め、300以上もの文様を掲載。文様の歴史や意味が豊富な写真によってよくわかり、体系的に勉強することができます。きものを着る場合判断に迷う格と季節が表示され、こんな場所にお出かけできます、とのコーディネート例も紹介しています。見ているだけで楽しく役に立つ1冊。
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