新しいアウトドアの形 注目のグランピング 第3回(全5回) グランピング(glamping)とはグラマラス(glamorous=魅惑的な)とキャンピング(camping)を合わせた造語で、自然の豊かさを肌で感じながら、快適な部屋に宿泊する新しいリゾート旅のスタイルのことをいいます。その起源は古く、17世紀に英国の貴族たちが狩猟を目的に訪れたアフリカで設営した、豪華なテントともいわれています。日本国内にも数多くの施設ができる中で、家庭画報本誌が考えるグランピングとは、食事やアクティビティは屋外で楽しみ、宿泊は快適な設備の整ったラグジュアリーなホテルで、というスタイル。島、川、海、森、4つのロケーション別に厳選した国内のグランピングと、手つかずの大自然や絶景が楽しめる海外のグランピングへご案内します。
前回の記事はこちら>> ※以下の記事は、『家庭画報』2020年6月号取材当時の情報です。営業時間等は変更となっている場合もありますので、最新の営業状況等はお店の公式ホームページ等でお確かめください。 【森のグランピング】
グランピングリゾートの草分けで
森の奥深さに触れる
──星のや富士(山梨県・富士河口湖町)
「星のや富士」最上部にあるクラウドテラスの「焚き火ラウンジ」。朝のコーヒータイムに始まり、おやつのマシュマロを焼いたり、アフターディナーにはウィスキーグラスを傾けたり。一日中焚き続けられる火は、ゲストにさまざまな癒やしを与えてくれる。テラスでも客室(キャビン)でも。大いなる大自然に包まれる悦び
右・「狩猟肉ディナー」は屋外の「フォレストキッチン」で。左・客室に届けられる「モーニングBOX」には、スパニッシュオムレツや季節のサラダ、野菜のポタージュなど。料理が入った箱は、釣り具用のタックルボックスをイメージしたもの。都心から車でおよそ2時間半という気軽なアクセスながら、深い森でのグランピングが楽しめる「星のや富士」。
なだらかな丘陵の地形を生かし、低い場所のエリアには居心地も見晴らしもよい客室が、高いエリアには「クラウドテラス」が設けられています。
富士山の溶岩で作られた石窯が自慢の「クラウドキッチン」で、ピザ作りも体験できる。“外はカリッ、中はふんわり”という食感は焼きたてだからこそ。クラウドテラスは森に囲まれた憩いのスペース。ゲストは「焚き火ラウンジ」でくつろいだり、「クラウドキッチン」でピザを焼いたり、ハンモックでお昼寝したりと、静かな森の時間を気ままに過ごすことができます。
右・ディナーメニューより「鹿ロース肉のグリル、ブルーベリーソース添え」。左・チェックイン時に渡される、リュックに入ったグランピングアイテム。気分が俄然盛り上がる。おすすめは、アウトドアクッキングの気分を手軽に満喫できる「狩猟肉ディナー」。
木々の間に張られたタープの下、“グランピングマスター”と呼ばれるスタッフのサポートを受けながら、ダッチオーブンで鹿肉などをグリルします。
独特の静けさに満ちた夜の森は、優雅で神秘的。いつもとは密度の違う時間が流れているようです。
プロの自転車ガイドと巡る「富士山麓プライベートサイクリング」は、幅広い年齢層に人気のアクティビティ。窓外の風景が映えるよう、客室のインテリアは限りなくシンプル。●星のや富士山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408
TEL:0570-073-066(星のや総合予約 受付9時~20時)
HP:
https://hoshinoya.com1室1泊6万7000円~。
ご紹介した「ダッチオーブンディナー『狩猟肉ディナー』」(フォレストキッチン)は1名1万5000円~。18時~または18時30分~。前日20時までに要予約。天候などにより、献立の一部や会場が変更になる場合があります。「モーニングBOX」は1名2800円。宿泊予約時またはチェックイン時に要予約。プライベートサイクリングツアーは1名1万5000円~、基本は3時間のコース。1名~5名まで対応可能。要予約。 表示価格はすべて税抜きです。
撮影/久間昌史 ヘア&メイク/ モデル/桐生ちづる 取材・文/露木朋子
『家庭画報』2020年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。