涼やかさを透け感で楽しむ
軽やかなブラック
透け感のあるブラック素材を生かし、装いはモノトーンで決めるのがおおさわ流。「白シャツ+黒の細いパンツ、もしくは黒いライダーズジャケット+黒デニムなど、辛口の服を合わせると素敵だと思います」。靴「ゴディバ」(ヒール7.5cm)7万9000円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ ジャパン)「夏の黒」として、おすすめしたいのが、こんなメッシュ素材の靴。今シーズンは、PVCやシースルーなど、透け感のある素材がトレンドでもあります。メッシュは肌が透けて見えるので、黒でも軽やか。少し内側に入ったヒールは7.5㎝と高すぎず、美しく歩くことができそう。フェミニンなデザインなので、装いは少し辛口にしてコントラストを効かせて。
靴をどこから見るかで
表情が異なる2足
踵より少し内側に入った位置にある、ロゴがアレンジされた長方形のストレートヒールのデザインが、私の「立ち軸」にフィットしそうな新作。
第7回でご紹介した私物のリボン付きミュールのヒールデザインにどこか似ているような気がします。
この2足の共通点は「靴をどこから見るかで“顔”が異なる」ということ。左の靴は、前から見ると辛口な女らしさが、後ろから見るとヒールのモード感が際立ち、印象が異なります。右の靴は、前は甲を覆うデザインがモードで、踵から肌がのぞくサイドは、どこかセンシュアル。
靴を見るときに、「どこの面がこの靴の主役になるのか」を考えて、それを生かす服を選ぶと面白いと思います。
<左>「身体が泳ぐぐらいのプレーンな黒いワンピースに合わせて足元を際立たせるなど、女らしさが全面に出過ぎない服を合わせると素敵」。靴「セルジオ スーパー ヒール」(ヒール9cm)11万5000円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ ジャパン)<右>「細身のクロップトやワイドパンツなどで、足元にちょっと透け感が欲しいというときには、こんなデザインを」。靴「セルジオ スーパー ヒール」(ヒール9cm)10万3000円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ ジャパン)実は50代に入ってから外反母趾になり、それまで自分とは縁遠いと思っていたスニーカーも履くようになりました。最初は仕方なく履いていましたが、靴が変わったことで、徐々にファッションも気持ちも変化し、今ではお洒落の幅が更に広がったように思います。
靴は、人それぞれ合うものが違います。節目節目で「立ち軸」と身体をしっかり見つめ直し、「自分らしく立てる靴」を見つけられるといいですね。私は、70歳くらいになったとき、セルジオ ロッシのハイヒールで闊歩できるような女性でありたいなぁと思っています。
●お問い合わせ
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話:0570-016600
URL:
https://www.sergiorossi.com おおさわ千春/Chiharu Osawa
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
〔迷い世代の服選び〕 40代にこそ効く「ブランド力」
表示価格はすべて税別です。 撮影/大見謝 星斗 編集協力/湯澤実和子