準備の様子から取材をするため、私も近くのホテルから通って見守りました。華やかな山鉾巡行や宵山の賑わいで知られる祇園祭は八坂神社の神事であり、町衆の手で行われる
1,000年以上も続くお祭りです。前祭と後祭に分かれ、浄妙山は後祭に巡行します。前祭はたくさんの屋台が出て観光客も多いですが、後祭には昔ながらの祭りの風情が残り、夜も静かで趣があります。女性はお祭りの表舞台にでることはなく、厄除け粽やお守りなどを販売したりします。ちなみにこちらのお守りのご利益は勝ち運! 桑原さんは、長老のかたたちから「外出先でもらった小銭はためておきなさい。祇園祭のときに粽やお守りを販売するときのお釣りになるから」と、教わったそう。まさに一年をかけて祇園祭の準備を行う。“何を置いても祇園祭”というのが、京都の人たちなのです。