関西弁は、右利きの人が左手でお箸を持つ感じ!?
永田も野原も、出身は関西。上京前、学生時代のセリフは関西弁で、「難しかったですね」と寛一郎さん。関西弁を話す役は、今回が初めてだったそうで、「あれは無理です」とギブアップ。さらに難しさが増したのは、上京後。標準語で話しつつ、ふとしたときには関西弁が口をついて出てくることも。その難しさを「感情が追いつかないのが問題」と言い、たとえて「右利きの人が左手でお箸を持ってごはんを食べる、みたいな感じだと思うんですよ。咀嚼することに関しては問題ないんですけど、それを口に入れるまでが難しい。ギクシャクしちゃうんですよね」と表現しました。
もう一つ、本作を観て難しかったのでは……と思われたのが、永田が書いた脚本で行われる舞台公演シーン。野原も舞台に立ちますが、そこでする芝居は寛一郎さんの芝居ではなく、野原の芝居でなければなりません。
「映画の中で芝居じみた芝居をする、みたいな感じで。僕はセリフも少なかったし、映像の中での舞台作品という捉え方をしていたので、恥ずかしくなくてよかったです。ただ、セリフがなくて、役(野原)として立っているのも難しくて。どうしようかと思ったんですけど、稽古のシーンもあったので、違和感なくやれたかなと思います」
山﨑さんにも標準語と関西弁の交錯場面が。野原は永田のように「エモーショナルなシーンで関西弁はなかったので、まだ救いでした」。