家庭画報のレジェンド・レシピ 「感動パスタ」をわが家で 第20回(全24回) 創刊号から最新号まで、『家庭画報』に掲載された膨大な数の料理レシピの中から、今、改めてお伝えしたいものを編集部が厳選してお届けする「レジェンド・レシピ」。今回は本誌ゆかりのイタリア料理のシェフたちが、ご家庭での「パスタ」をワンランクアップする技やアイディアを伝授。いつもとはひと味もふた味も違う、"感動の味"をお試しください。
前回の記事はこちら 夏野菜や魚介類のうまみたっぷり
旬を楽しむ“夏パスタ”
魚介を愛するシェフたちの冷たいパスタ競演
写真奥から時計回りに、「2色のしらすのカペッリーニ バジルソース」、「生うにのカペッリーニ」、「いかとからすみのカペッリーニ」。前菜仕立ての贅沢カペッリーニ
小林秀徳さん(ビンゴ)
1970年代、イタリアのグアルティエロ・マルケージが、日本のざるそばにヒントを得て作った「冷たいキャビアのスパゲッティ」。これが冷製パスタの発祥といわれています。パスタというよりも前菜的なひと皿として供されたのでしょう。そんな由来を持つ冷製パスタ。生うにやからすみなどをふんだんに使い、シャンパンにも合う贅沢バージョンを小林秀徳シェフに教えていただきました。
「パスタには日本のうどんのように塩が入っていないため、ゆでるときに1パーセントの塩を入れますが、冷製の場合、氷水でしめる際に味がぼやけてしまいがちです。それゆえ氷水にも塩を入れ、麺自体にも味をしっかりとつけるのが、冷たいパスタをおいしく仕上げるコツです」
小林秀徳さん
(こばやし・ひでのり)小田原の早川漁港から届く、新鮮な魚介や天城軍鶏など、全国から集まる食材の持ち味を最大限に生かした料理は、時にシンプルに、時に意表をつく組み合わせで食通たちを唸らせている。
ビンゴ東京都港区西麻布4-19-9 ウォール西麻布地下1階
電話 03(5774)5721
※2019年7月号「夏のご馳走 冷たい麺」より。
「ビンゴ」小林シェフ流
カペッリーニを上手にゆでる
パスタをゆでるとき、沸騰したお湯に塩を入れるのが一般的ですが、冷製パスタの場合は冷やすための氷水にも塩を加えて、麺をしめ、味をしめるのがポイント。
パスタを冷やす際、氷水3Lに対し塩40gを入れる。
ざるで水をきった後、ふきんで麺を包み、水気を取る。
水気を完全に取り除く場合は力を込めて絞る。