365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの回答 【お悩み】化粧水はどれくらい浸透したほうがよいのでしょうか?
化粧水はぐんぐん浸透したほうがいいとよく聞きますが、使っている化粧水がどれくらい浸透しているのかわかりません。
【回答】肌なじみと成分の浸透は別ものです
回答者/近藤須雅子さん(美容ジャーナリスト)
軽くなじませただけで、肌にすーっと溶け込んで、ベタつきを残さない化粧水や美容液。「あっという間に浸透しちゃった!」と感動します。
でも、冷静に考えると肌表面の水分がなくなったのは確かですが、それが肌に浸透したのか蒸発したのかは、定かではありません。
メイクアップ用品のフィット感を高めるために、揮発性の高いアルコールやパウダーなどで、後肌をさらさらに整えるものも。これは浸透ではないですよね。
同じ製品でも感じ方は人それぞれまた同じ製品でも肌の状態や肌質によって、ベタつくと感じる人もいれば、すーっとなじんで心地よいと感じる人もいらっしゃいます。
そのうえ、ビタミンCや高価なペプチドなどの成分が肌に吸収されたどうかなんて、まず感じ取れませんよね。つまり、後肌のさらさら感やしなやかさは“肌なじみのよさ”ではあるけれど、“成分の浸透性”を表すものではないのです。
さらに浸透が良ければいいのかというと、表皮をすり抜けて静脈やリンパにまで達し、体外に排出されてしまっては仕方がありません。このように、“化粧品の浸透問題”は一筋縄ではいかないのです。
自分の肌が心地よいと感じるかを目安にとなると、“浸透の良さ”はひとまず横に置いて、自分の肌が心地よいと感じるかどうかを目安にしたほうが確実。
そのうえで1か月使い続けて、ケア効果が実感できれば、自分に必要なものはしっかり送り届けることができている証拠です。
そうして巡り合った製品こそ、かけがえのないマイ・ベスト・コスメではないでしょうか。
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美容ジャーナリスト。京都生まれ。女性誌・美容誌をはじめ、多数の媒体で美容記事に携わり、35年以上にわたり最前線で活躍。趣味は着物、美術鑑賞など。
イラスト/umao
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