長年、ミッシェル・トロワグロとともに仕事をしてきたリオネル・ベカさんが、2012年よりシェフ・エグゼクティブを務めるのが、フレンチレストラン「エスキス」です。開店以来、日々進化するシェフの独創性と、驚きに満ちた美しく繊細な料理に魅了され、足繁く通うお客さまがたくさんいらっしゃいます。
例えばそれは、夏の終わりと秋の始まりをイメージした秋のスペシャリテ「かぼちゃのニョッキとジロル茸」から立ち上る、白ワインでソテーしたあさりと野生のフェンネルなどをパウダーにしたうまみのひとふり。「車海老のスープ仕立て」の透明なブイヨンにひそむ、トマトの茎や葉の清々しいエッセンス。
秋の前菜「かぼちゃのニョッキとジロル茸」。ナツメグが香るかぼちゃのニョッキと、ソテーしたジロル茸を、ココナッツやオレンジオイルが彩る。
リオネル シェフがこれまで畏敬の念を持って真摯に向き合ってきた、和の食材や発酵食品をもフレンチに引き寄せ、すべてを鮮やかに交差させ集結したひと皿となって、目の前に運ばれてくるのです。
やわらかな午後の光が差し込む、温かみのある空間でゆったりといただく食事を彩るのは、ソムリエ・若林英司さんのおすすめワイン。料理の余韻を引き継ぐ、成田一世シェフ・パティシエの魅惑のデセールまで、アルチザン(職人)3人が奏でる感動に満ちています。
そば茶の上品で繊細な香りをまとわせたメイン料理の「仔牛のサラザン」。サラザンとはそばのこと。能登の新にんじんのコンフィ、そばの実が驚きをもたらす。
成田さんの独創性あふれるデザート「かぼちゃと栗のネッチ」。栗粉のクレープに隠れた、フレッシュな栗とかぼちゃ。バニラアイスとエストラゴン風味のキャラメルが、新しい味を構築している。
Information
ESqUISSE(エスキス)
東京都中央区銀座5‒4‒6 ロイヤルクリスタル銀座9階
TEL | 03(5537)5580 |
---|
Lunch | 12時~13時(LO) |
---|
Dinner | 18時~20時30分(LO) |
---|
定休日 | 日曜夜のみ |
---|
- 料金の目安:昼 1万1000円、1万5200円、1万9200円。夜 1万9000円、2万4000円(すべて税込み)。 昼夜ともシェフの創作によるコース“ムニュ・スポンタネ“のみ。 料金によってコースを構成する皿数が異なる。 写真は昼1万5200円のコースより。 要予約 全46席 個室2室(5席、6席)
表示価格はすべて税抜きです。
「家庭画報」2016年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。