治療の選択肢を増やすため新薬の開発にも取り組む
一方、重症化した場合には膀胱水圧拡張術やハンナ病変焼灼術などの外科的治療が行われます。
これらの方法は一時的に症状が改善するものの長期的な回復が見込めず、再治療や追加治療が必要となります。
こうした現状の中、上田先生は新しい治療法の研究にも積極的に取り組んできました。間質性膀胱炎に効果のある薬剤はないため、力を入れているのが新薬の開発です。
上田先生は欧米を中心に各国の専門家に呼びかけ、国際共同開発・研究のリーダーも務めています。
「患者さんが治療のゴール(症状をコントロールして日常生活を取り戻す)に無事にたどりつくまで伴走することが当院に与えられた使命だと考えています。ですから、治らない病気だと悲観することなく、ともに立ち向かっていきましょう」
●診療の流れ
Information
泌尿器科 上田クリニック
京都市中京区烏丸通姉小路下ル場之町599 CUBE OIKE 6階
取材・文/渡辺千鶴 撮影/伊藤 信
『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。