66年ぶりのフィギュアスケート男子シングル五輪連覇を目指して!
ただ、ひとつ心配なのは、待ちわびているファンの皆さんの前で一刻も早く演技をしたいと、無理して出場を決めたりしないでほしいということ。それが怪我のさらなる悪化につながってしまう危険性もあるわけで、決して焦らないでほしいと思います。
いかに無理をせず、養生に専念できるか。専念させてあげられるか。息の長いスケーターでいてほしいから、焦る心を抑えてしっかり治して復帰してほしい。
「バラード第1番」、「SEIMEI」といった超高難度プログラムを揃えた羽生選手が今季、最大の目標にしているであろう五輪2連覇。万が一、全日本選手権に出られなかったとしても、数々の結果を残してきた選手には不測の事態に備えて救済処置が明記されているので、3月の世界選手権で優勝した羽生選手は平昌五輪出場の権利があります。
辛い気持ち、はやる心をどれだけ抑えてありのままの状態と向き合うことができるか。それ次第でこのあとのシーズンの意味合いが大きく変わってくると思うので、しばし忍耐を、養生を!とエールを送ります。
平昌五輪のマスコット、白虎の「スホラン」とツキノワグマの「バンダビ」。心身のピーキングを五輪に合わせて、出場選手みながベストな状態で氷上に立てますように。
小松庸子/Yoko Komatsu
フリー編集者・ライター
世界文化社在籍時は「家庭画報」副編集長としてフィギュアスケート特集を担当。 フリー転身後も「家庭画報」誌面にてライフワークとして大会やアイスショーなどを取材。
取材・文/小松庸子 撮影/家庭画報編集部