全部買えます
読者が選んだ昭和遺産
昭和時代に誕生して一世を風靡した食品、おもちゃ、雑貨など暮らしの中の身近な「昭和遺産」を読者アンケートの結果をもとに集めました。
すべて今も買えるものばかり。目から鱗の蘊蓄とともにご紹介します。
戦後復興を支えた「ブリキのおもちゃ」
終戦後、おもちゃ産業はいち早く復興。多くはアメリカ向けに作られ、サンフランシスコ講和条約が結ばれる昭和26年までは「MADE IN OCCUPIEDJAPAN」(占領下の日本製)の文字が入っていた。写真は都電荒川線。グッズ売り場で購入可能。
●横浜ブリキのおもちゃ博物館 TEL:045(621)8710
“日本の夏”といえば、蚊取線香「金鳥の渦巻」
当時日本になかった除虫菊の種子を、“金鳥”で有名な大日本除虫菊創業者が手に入れ栽培を始めたのが蚊取り線香普及のきっかけ。
●大日本除虫菊 TEL:06(6441)1105
伝統的な日本のおもちゃ「お手玉」
日本では聖徳太子も使っていたといわれるお手玉。写真は座布団型。amazonなどネットでも購入可能。
夏の季語にもなっている「蠅帳」
現在は「キッチンパラソル」とも呼ばれる。通気性を保ちながら虫を寄せつけないものとして、夏には欠かせない道具だった。ネットなどで購入可能。
関東と関西で大きさが違う「ケロリン桶」
これまで全国の銭湯などへ約200万個を納入。現在も年4〜5万個ペースで納入が続く。小さいほうは、かけ湯が一般的な関西で普及。
●富山めぐみ製薬 TEL:076(421)5531
“揚げパン”も人気だった。「コッペパン」
昭和7年、欠食児童を救うために始まった学校給食。コッペパンは仏語由来の和製外来語。
●カフェ&バー ブルヴァール TEL:0978(22)3761
“い~い湯だな♪”「五右衛門風呂」
「長州風呂」とも呼ばれ、銭湯のない地域で家庭用の風呂として普及。浴槽自体がかなり熱くなるので、木の板を沈めて入浴する。「丸型25」
●大和重工 TEL:082(814)2101
カモ井の「リボンハイトリ」
創業家の鴨井家はもともと食品会社を経営。工場の蠅駆除のために考えられた。商品名は西日本の人が「ハイ」と発音することに由来。
●カモ井加工紙 TEL:086(465)5811
脱脂粉乳の膜をすくうのに便利だった「先割れスプーン」
メロンスプーンの先端の突起部がやや短くなったもの。教育機関の“一本で多用できる食器を”との要望で、箸に代わって導入。
●釘屋金物店 TEL:0978(22)2115
“「牛乳石鹼」よい石鹼♪”
元祖は昭和3年に誕生した「カウブランド赤箱」。赤は古くから縁起のよい色とされたため考案。
●牛乳石鹼共進社お客様相談室 TEL:06(6939)2080
近代が生んだ庶民の家具「卓袱台」
使わないときは脚を折り畳み、縦にして転がせば子どもでも運べる便利な家具。
●アンティーク 山本商店 TEL:03(3468)0853
ビー玉が懐かしい。夏に飲みたくなる「ラムネ」
ビー玉で瓶の口を塞ぐことで炭酸ガスを封じ込めたラムネ。生産のピークは昭和28年で、当時は炭酸飲料の生産量の約半数を占めていた。amazonなどネットでも購入可能。
機種によってダイヤルの回転速度が違った「黒電話」
昭和38年に日本電信電話公社によって提供が開始された600形「電電公社黒電話600A1」。A1はA2と比べてダイヤルの回転が遅い。
●柊花堂 TEL:080(3924)2461
昭和43年誕生、世界初の市販レトルト食品「ボンカレー」
新鮮な野菜をじっくり煮込んだとろみのある元祖の味は、なぜか沖縄で特に人気(写真のものは沖縄限定発売)。
●大塚食品お客様相談室 TEL:03(3219)5211
日本が発信した20世紀最大の発明品「チキンラーメン」
昭和33年に登場した即席麺のパイオニア。国鉄の初乗り運賃が10円の当時、1袋35円だったが、共働き夫婦が増え、家庭に広まった。
●日清食品 TEL:0120-923-301
人気再燃中「フラフープ」
昭和32年にオーストラリアで考案され、アメリカで大流行。翌年東京の百貨店では1000本が2時間で売り切れた。やりすぎて腸捻転になったという風評が広まり、すぐ下火となった。現在、ネット通販で豊富な種類がある。