——愛希さんが未知ということは、観るほうももちろん未知なので、より楽しみが増します。
愛希:頑張ります。私も、廣瀬さんにとって、今回の役はどうなんだろうって、ずっと思っていたんです。私はぴったりだなと思ったんですけど、ご自身はどうなのかなーって。
廣瀬:得意か苦手かで言ったら、圧倒的に苦手な役柄ですね。基本的に僕は悪とか闇とかを好むので、ヒーロー・王子様系はストレスを感じながら役に挑むほうで。その中でも今回の役は、難しいなと思っています。
愛希:自分が演じるとなったら難しそうですね。
廣瀬:とにかくどうしたもんかなっていうのは、今感じている正直なところです。もちろん大前提に、作品として自分の役割をどこまで高めていけるかも重要ではあるんですけど、アレックスとニックを愛希さんと僕がやるからこそ生まれる人物像、関係性というものを、稽古場で作っていくしかないなと。毎回、どの作品もそうだけど。とにかく目指すべきは愛希れいかをより、素敵だなって思わせたい。ただでさえ、素敵なんだけど。
愛希:いやいやいやいや。もう、頑張りますとしか言えないんですけど、基本的に関係性で何か作り上げていくほうがいいのかなって思うので、あまりこだわりすぎずに、ベースは守りつつ……けっこうケンカしたりするシーンがあるじゃないですか。そういうシーンとか、面白いだろうなって。やったことがないんで。
廣瀬:ケンカを?
愛希:言い合うというか……。私、孤立した役が多いし、みんなからワーッと言われることはあっても、なんか悶々としてるとかで。
廣瀬:ぶつかり合ったりとか。
愛希:せめぎ合ったりとか。あんまりないかな。
廣瀬:めちゃめちゃ強そうだけどね(笑)。
愛希:強そうだけど(笑)、あんまりないかなって。そういうふうにセリフを交わせるのは楽しみだし、初めましてじゃないぶん、すごく気を許している部分もあるので、心強いですし、ぶつかっていきたいと思ってます。
廣瀬:恐縮です。
愛希:こちらこそです(笑)。こんなに持ち上げられて、ホントにどうしようっていう感じなんですけど。上手ですね、持ち上げるのが。困ったもんだ(笑)。
「愛希さんは、みんなをハッピーにしちゃうパワーがすごいです」(廣瀬)、「私はやっぱりシャンドンの印象が強いんですよね」(愛希)