開業医の判断で唾液によるPCR検査が可能に
日本感染症学会と日本環境感染学会では、2020年6月15日に「第一波を乗り越えて、いま私たちに求められる理解と行動」を発表しました。
ここでは唾液での感染や無症状の人が感染を広げる可能性などのほか、PCR検査(遺伝子検査)にも言及しています。
「2〜3月には検査の受け入れに制限がありましたが、現在は開業医がPCR検査の要不要を決められるようになりました」。
また、鼻咽頭のぬぐい液だけでなく、症状が出て9日目までなら唾液での検査も行われていて、「検査キットをもらって自分で唾液を採る方法も始まりました」。
唾液を用いる新型コロナウイルスのPCR検査
滅菌容器に1~2ml程度の唾液を患者自身が採取する。発症から9日以内の患者が対象。自治体によっては病院や保健所とは別に独自の検査センターを設けています。今後、鼻咽頭のぬぐい液で約30分で結果が出る抗原検査、血液からすでに感染したかどうかをみる抗体検査などが行われる可能性もあります。
このように医療体制は整ってきたものの、秋以降に想定される第2波は第1波よりも感染拡大期間が長いと予想され、「警戒が必要」と舘田先生。
「治療薬もワクチンも実用化までには時間がかかります。だからこそ、3密を避け、マスクの着用や手洗いは忘れないといった予防に努め、適切に医療機関を受診することが求められます」。
日本感染症学会・日本環境感染学会「第一波を乗り越えて、いま私たちに求められる理解と行動」(
詳しくはこちらを参照>>)
〔特集〕新型コロナウイルス感染症と共存するために「50歳からの心と体の新習慣」(全11回)
取材・文/小島あゆみ イラスト/にれいさちこ
※2020年6月30日現在の情報をもとに記載しています。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。