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パリ発・お洒落なひんやりスイーツレシピ! ひと手間加えた軽やかな風味が“フミコ流”

2020.08.17

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おもてなしのシンプルフレンチ 【7】デザート

連日の酷暑に食欲も落ちてしまいがちなこの頃。涼味に思わず笑顔がこぼれる、パリ生まれの涼やかなスイーツはいかがですか?

レシピを教えてくださったのは、料理プロデューサー・食ジャーナリストとして活躍中の狐野扶実子(この・ふみこ)さん。パリの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」を首席で卒業したのち、3つ星レストラン「アルページュ」のスーシェフを務め、独立後は出張料理人として世界中の食通を顧客にしてきたという経歴の持ち主です。

ご紹介する3つのレシピは、どれもパリの家庭やレストランでおなじみのものですが、さらにひとアレンジ加えて、軽やかな風味や食感を楽しませるのが“フミコ流”。甘いものが苦手なかたも喜ぶこと請け合いのおいしさです。


狐野扶実子さんのレシピ一覧はこちら>>




レモンのババロワ オリーブオイルの香りを添えて




レモンの器に、ふわふわにしたレモンのババロワを詰めました。柑橘類と好相性のオリーブオイルの風味を、いただく直前にほんの少し加えるのがオリジナルです。

【材料(4人分)】


・レモン 4個
・レモン汁 50mL
・卵 2個
・グラニュー糖 50g
・粉ゼラチン 2g
・生クリーム(乳脂肪分35~36%) 60mL
・塩 小さじ1/8弱
・EVオリーブオイル 適量

【作り方】


(1)レモンは横にして上部を切ってくりぬき、器を作る。粉ゼラチンは水大さじ1でふやかしておく。卵は卵黄と卵白に分ける。

(2)(1)の卵黄をボウルに入れ、レモン汁、グラニュー糖を加えてよく混ぜる。ふやかしたゼラチンを加え、弱火の湯せんにかける。耐熱のゴムべらなどでボウルの底から混ぜながら濃度がつくまで、約7~8分加熱する。火からおろし、混ぜながら冷ます。

(3)生クリームは七分立てにホイップし、(2)に加えて混ぜる。

(4)(1)の卵白に塩を加え、しっかりとしたメレンゲに泡立てる。メレンゲの1/3量を(3)に加えてしっかりと混ぜてから、残りのメレンゲをゴムべらなどで丁寧に混ぜ合わせる。(1)のレモンの器に入れて冷やす。

(5)いただく前に、好みでEVオリーブオイルを香りづけ程度に2~3滴ずつかける。




イル フロッタント フミコ風




アングレーズソースにメレンゲが浮かぶ姿からその名のついたイル フロッタント(浮島)。卵の風味と柔らかなテクスチャーを生かしきったピュアな味わいが新鮮です。

【材料】


アングレーズソース
・卵黄 3個分
・牛乳 200mL
・生クリーム(乳脂肪分35~36%) 50mL
・グラニュー糖 40g
メレンゲ
・卵白 3個分
・グラニュー糖 85g
・生クリームまたは牛乳 大さじ1~2
・塩 ひとつまみ

【作り方】


(1)アングレーズソースを作る。鍋に牛乳と生クリームを入れて温める。

(2)ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れてよく混ぜる。ここに(1)を少々加えてよく混ぜながら(1)の鍋に加える。へらで底から混ぜながら、ゆっくりと温める。白い泡がなくなり、とろみがついてきたら火からおろし、氷水に浮かべた別のボウルに移し替えて冷やす。

(3)メレンゲを作る。ボウルに卵白と塩を入れ、泡立て機で泡立てる。きめがしっかりとしてきたらグラニュー糖を数回に分けてふり入れる。きれいなつやが出て、堅めのメレンゲになるまで泡立てる。

(4)底が広く、浅い鍋に湯を沸かし、90度くらいに保つ。生クリームか牛乳を加える。

(5)クッキングシートを広げ、(3)のメレンゲをへらなどですくって落とす。メレンゲをシートごと一つずつ切り離す。(4)の鍋にシートごと入れ、浮かせながら5分ほど火を通す。ひっくり返して2分ほど火を通す。

(6)キッチンペーパーの上に(5)を引き上げ、水気をきる。冷蔵庫で冷やす。

(7)器に(2)のアングレーズソースを注ぎ、(6)のメレンゲを浮かべる。




カフェ リエジョワ




エスプレッソで作る、苦みのきいた大人のデザートです。なめらかなバニラクリーム、コーヒーゼリー、グラニテ、食感のコントラストがひとさじごとに変わります。

【材料(4人分)】


・濃いめのエスプレッソ 800mL
・三温糖(またはグラニュー糖)
・板ゼラチン(1枚1.5g) 4枚
バニラクリーム
・マスカルポーネチーズ 80g
・A[グラニュー糖20g、バニラビーンズ1/4本分、生クリーム(乳脂肪分35~36%)大さじ2 1/2、卵黄6g]

【作り方】


(1)エスプレッソのグラニテを作る。熱いエスプレッソ400mLに三温糖50gを溶かして冷ます。冷凍室に入れ、途中数回フォークなどでかき混ぜる。

(2)コーヒーゼリーを作る。板ゼラチンは氷を入れた水につけてもどす。エスプレッソ400mLに三温糖60gを溶かして約60度の状態にし、もどしたゼラチンを加えて完全に溶かす。冷蔵庫に入れて冷やし固める。

(3)バニラクリームを作る。ボウルにマスカルポーネチーズを入れ、ゴムべらでなめらかにする。Aを加えてハンドミキサーで混ぜてなめらかなクリームにする。

(4)あらかじめ冷やしておいたグラスの底に(3)のバニラクリームを入れ、(2)のコーヒーゼリーをスプーンですくってのせる。(1)のグラニテを盛る。

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狐野扶実子/Fumiko Kono



東京都生まれ。1997年にパリの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」を首席で卒業。ミシュランの3つ星レストラン「アルページュ」に入り、シェフのアラン・パッサール氏に師事し、スーシェフを務める。その後、出張料理人として独立、世界中を飛び回り、VIPたちをうならせた。2005年、パリの老舗「フォション」で初の女性・東洋人のエグゼクティブシェフに就任する。現在は東京とパリを行き来しながら、レストランや国際線機内食のメニュー開発に携わるなど、料理プロデューサー・食ジャーナリストとして活躍する。著書に『ラ・キュイジーヌ・ド・フミコ』、『まいにち、サラダ』(ともに世界文化社)などがある。
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今回ご紹介したレシピを含め、「フランス流のおもてなし」をテーマに75のレシピを掲載。どの料理も、一つひとつのプロセスはシンプルなので、自宅で作れるレシピばかりです。


おもてなしのシンプルフレンチ


狐野扶実子(著)

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