ドアノブや手すりの消毒は、台所用洗剤でも効果あり
新型コロナウイルスは高温に弱く、実験では56度で30分後、70度で5分後に感染力のあるウイルスは検出されなくなりました。食品を介しての感染例は報告されていませんが、加熱調理をすればなお安心です。
一方でウイルスは一般的に低温に強い性質があります。
「食品の包装をアルコール消毒してから冷蔵庫や冷凍庫にしまうのも1つの方法ですが、あまり神経質にならず“最終的に手を洗えば大丈夫”と割り切ることも必要です。
帰宅後や調理・食事の前に加えて宅配便や郵便物など外から来たものに触れた後など、従来より多めの頻度で手を洗う習慣をつける──。これが家庭での現実的かつ効果的な感染予防策だと思います」
家族が頻繁に触るドアノブや手すりなどはアルコール消毒液、次亜塩素酸ナトリウム液(塩素系漂白剤など)で消毒しますが、一般的な台所用洗剤や住宅・家具用洗剤に含まれる界面活性剤にもウイルス除去効果があることが証明されました
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またクーラーは部屋の空気を循環させるだけで換気効果はありません。大勢で1つの部屋に集まるときなどは時間を決めて二方向の窓を開け、空気を入れ替えましょう。
※製品評価技術基盤機構(NITE)ウェブサイトhttps://www.nite.go.jp/「新型コロナウイルスに対する代替消毒手法関係情報の公開」を参照。製品リストも随時更新中。感染を予防するための5か条
1. 外出時には手指消毒用のアルコールを携帯する。
2. 外で不用意に目、鼻、口を触らない。
3. 公共トイレでは便座を拭き、ふたをして水を流す。
4. 家族が頻繁に触るドアノブや手すりは消毒する。
5. 外から持ち込まれた物に触れたら手を洗う。
〔特集〕新型コロナウイルス感染症と共存するために「50歳からの心と体の新習慣」(全11回)
取材・文/浅原須美 イラスト/にれいさちこ
※2020年6月30日現在の情報をもとに記載しています。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。