料理のプロ23人が選んだ華麗なるキッチンツール 第6回(全12回) 道具が変われば食が変わる──家で食事をする機会が圧倒的に増えた今、いかにおいしく、いかに楽しく調理するかが、これまで以上に大切になってきています。日本の食卓シーンを牽引する食まわりのプロのかたに、その見識と体験を生かして、今おすすめのキッチンツールを選んでいただきました。
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いつの間にか物が増えてしまう場所がキッチン。だからこそフォルムはシンプルで、色柄よりも上質の素材で作られたものを選びましょう。
スウェーデンの若手による彫刻のような佇まい
George Jensen(Denmark)スウェーデンの男性デザイナーによるティーセットは、蓋の取っ手が指先にぴったりとフィットするデザイン。ジャグは保温機能もあり、シンプルな中に高機能が詰め込まれています。ジョージ ジェンセン「ザヘリックス」デザイナー:ベルナドッテ&シルべリ トレー(直径43×高さ6.2センチ)1万8000円 トレーの上のティーポット(幅18.5×高さ19センチ)1万4000円/スキャンデックス
深澤直人がケトルに「茶」の心を表現
ALESSI(Italy)やかんでありながら、急須やティーポットにも使える多用途なイタリア製ケトル。日本で最も有名なデザイナー・深澤直人が、日本の心を表現して世界に発信。アレッシィ「チャ ティー&ポット」デザイナー:深澤直人(直径14.3×高さ19センチ、容量900ml)2万5000円/フジイ
鋳物のスパイスミルでキッチン空間に重心を与えて
SKEPPSHULT(Sweden)1886年創業のスウェーデンの鋳物メーカーによる、重みで粒をすりつぶすスパイスミル。黒いキッチンツールはキッチン空間のアクセントとしても人気。シェップスフルト「スパイスミル」(直径7.5×高さ8.5センチ)6500円/リビング・モティーフ
合羽橋のプロが極めた、究極のご飯炊き釜
KAMA-ASA(Japan)合羽橋の料理道具店が現代の家庭向けに考案した、南部鉄器製のご飯釜。浅めの形状で、均等に熱が行き渡るように工夫されています。木曽サワラの蓋が余分な湿気を吸い取ります。釜浅商店「釜浅のごはん釜」3合炊き(直径21センチ、つば外径26センチ、高さ9.5センチ、釜蓋含む重さ3.1キロ)2万5000円/釜浅商店
家具の名デザイナーが簞笥作りの技で米びつを
ambai(Japan)簞笥の工法で作られた桐材の米びつ。「蟻組」や「彫り込み取手」などの技を活用。桐は多孔質で調湿機能があり、高断熱、防虫効果もあります。食器棚にしまえる大きさです。アンバイ「桐桐米」 デザイナー:小泉 誠 5キロ用(幅20×奥行き40×高さ18センチ)1万7000円 10キロ用(幅20×奥行き40×高さ28センチ)1万8000円/フォームレディ
インテリアに調和するオークグレーが登場
Cole&mason( England)英国で長く愛されるミルのブランドから、キッチンやインテリアの人気色とテイストを揃えられるグレイッシュなオーク材のデザインが登場です。コール&メイソン「ソルト&ペッパーセット マーロー」(直径6×高さ18.5センチ)9000円/フジイ
〔特集〕料理のプロ23人が選んだ華麗なるキッチンツール(全12回)
表示価格はすべて税抜きです。 スタイリング/横瀬多美保 フードスタイリング/梶井明美 取材・文/本間美紀
今回、商品選定にご協力いただいた方々(五十音順)
入江亮子さん(料理研究家) 大田ゆう子さん(料理研究家) 門倉多仁亜さん(料理研究家) 間﨑友子さん(食空間プロデューサー) 河合真理さん(料理研究家) 川上文代さん(料理研究家) 久保香菜子さん(料理研究家) 小林深雪さん(フローリスト) 小堀紀代美さん(料理研究家) 佐藤よし子さん(英国食卓史研究家) 高良康之さん(「レストラン ラフィナージュ」オーナーシェフ) 中村奈津子さん(料理研究家) 馬場香織さん(料理研究家) 平山由香さん(料理研究家) 福田典子さん(テーブルコーディネーター) 藤田京子さん(フラワーデコレーター) 本間節子さん(料理・菓子研究家) 本間美紀さん(キッチンジャーナリスト) 本間るみ子さん(チーズプロフェッショナル協会会長) 馬 衣真さん(中国料理研究家) 山本侑貴子さん(食空間プロデューサー) 横瀬多美保さん(インテリアスタイリスト) 渡辺千尋さん(フランス菓子研究家)
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。