『星をつなぐために』
沢木耕太郎 著/岩波書店 ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんが、これまで各界のかたがたと重ねてきた多くの対話を、「あう」「みる」「きく」「かく」という4つのカテゴリーで編んだ「沢木耕太郎セッションズ〈訊いて、聴く〉」。
4巻目の本書では、ノンフィクションとは何なのか、なぜノンフィクションを、あるいはフィクションを書くのかをテーマに対話が繰り広げられる。
書くことを前提にした行為の不純性を自覚せずに、行為のノンフィクション性を保てないと話す角幡唯介さん。実在の人物を書くことは本質的に暴力的なことだと思うという梯 久美子さん。
書くことに伴う非情さから目をそらさずに向き合う。そんな書き手同士の思考の深さに引き込まれる。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。