日常の小さな変化から衰えに気づき、体力向上を
「歩く速度が落ちた、ペットボトルのふたが開けにくいといった、ちょっとした衰えは実はフレイルと結びついているのです。実際、握力が強いかた、また一日の歩数が多いかたほど寿命が長いことがわかっています」。
Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長の中村格子先生は、整形外科にかかっている患者さんの疾患と日常動作との関連の強さを目にしてきた経験からそう語ります。
そして、フレイルを徹底的に予防し、かつハイヒールを履いても、その立ち姿、歩き姿が美しい体となるためには「しなやかで強い筋肉を無理せずにつくること」とアドバイスします。
とはいえ、50代以上になると筋肉を鍛えようと急に動くのは怪我のもと。
「体幹を安定させないと手足の筋肉を鍛えてもバランスが保てません」と中村先生。
まずは体幹を意識して強化して、次に、下半身の動きを制御する関節と筋肉を鍛えていきます。
また、ハイヒールで歩くときは脚部や股関節だけでなく、足も大切。
「足の裏は常に体の中心軸を保つために働き、足の指にも体重がかかっています。靴やストッキングを脱いだら、甲や裏、指のマッサージやストレッチを。普段から足の裏を意識するとバランス感覚が養えます」。