きものリメイクの喜び
石田節子さんのアイディアに満ちたリメイクをいくつか紹介させていただきます。
1)更紗の古布を切り嵌めで仕立て、唯一無二の帯に
青山の骨董通りにある「古民藝もりた」で一目惚れした堺更紗の端裂もご覧のような帯に。群青色や黄土色が特徴の堺更紗と相性の良い濃紺の木綿をベースに、胴前とお太鼓、たれの部分に更紗が現れるように仕立てました。あえて無地の部分が出るように結ぶと躍動感のある後ろ姿に。
2)昭和初期の羽織を比翼(ひよく)仕立てにしてドレスのような一枚に
元はローズピンクだった母の裾濃(すぞこ)の色無地を、好みの青緑に染め替えて。比翼には、大正から昭和初期の華やぎが薫る伯母の長羽織をあしらいました。遠目にも、はっとするほど視線を引き寄せるソワレのような一枚に仕上がりました。石田さんのアイディアもさることながら、和裁士の安田誉代さんの技術によって特別な一枚に生まれ変わります。
来月は、私のストレス発散法でもある料理や庭仕事の話題をお届けします。
柴田理恵(しばた りえ)
女優。1959年、富山県に生まれる。1984年に劇団「WAHAHA本舗」を旗揚げ。舞台やドラマ、映画など女優として幅広い作品に作品しながら、バラエティ番組で見せる豪快でチャーミングな喜怒哀楽ぶりや、優しさにあふれる人柄で老若男女を問わず人気を集めている。趣味は料理。愛犬家としても知られる。
●2020年10月16日の飯能市市民会館をスタートに、愛知、東京、札幌、大阪にて、宅間孝行さん作・演出の舞台『くちづけ』に出演。詳しくは、オフィシャルホームページをご覧ください。
http://takufes.jp/kuchiduke2020/ 撮影/岡積千可 スタイリング/石田節子 着付け/長谷川裕子 メア&メイク/光倉カオル 構成/樺澤貴子