家庭画報のレジェンド・レシピ 爽やかな「ご馳走サラダ」 最終回(全19回) 1958年3月号の創刊以来、家族と囲む食卓がより楽しく満ち足りたものになってほしいという思いから、『家庭画報』は膨大な数のレシピをご紹介してきました。今回の「レジェンド・レシピ」は特別編。和・洋・中の各料理界で活躍する本誌ゆかりの料理人が、「今こそおいしい料理で、皆さまに元気を出してもらいたい」という願いを込めて提案するとっておきのサラダのレシピをお届けします。
前回の記事はこちら 菜摘みの国・日本の養生サラダ
野﨑洋光さん(分とく山・主人)
健やかに暮らせることのありがたさや大切さが、改めて意識されている現代。いっそう“健康”を考えて、日々の献立を考えたいものです。古くから日本人は野山で菜を摘み、体を整えてくれる自然の恵みとして食してきました。そんな野菜が本来持っている力を生かした養生サラダの数々を、野﨑洋光さんに伝授していただきました。
野菜+たんぱく質の元気サラダを
5色のお刺身サラダお刺身は、つまの代わりに彩りのよい野菜を添えてご馳走感のあるサラダ仕立てに。梅肉と酢を加えたさっぱりとした変わり醤油が食欲を促します。梅肉醤油は、ノンオイルながら野菜にしっかりからむようとろみをつけて仕上げます。
野﨑洋光さん
(のざき・ひろみつ)1953年福島県生まれ。ホテルでの修業を経て、80年に東京・西麻布の「とく山」料理長に就任。89年日本料理店「分とく山」を開店し、総料理長に。現在もグループ3店舗の総料理長を務める。伝統を重んじつつも、時代に適った独創的な料理は多くの人々を魅了し、雑誌やテレビなどでも活躍。レシピが論理的でわかりやすい料理本も多数手がけている。
分(わけ)とく山(やま) 広尾本店東京都港区南麻布5-1-5
電話 03(5789)3838
色鮮やかな野菜で
洒落た前菜風に仕立てる
5色のお刺身サラダ
【材料(1人分)と作り方】(1)大根は皮をむいて薄く輪切りにし、5枚の敷き大根を作る。
(2)鰹は一口大に切る。オクラはゆでて種を取って小口に切る。かぶは葉を少し残して皮をむいて8等分に切り、サッとゆでる。
(3)かれいなどの白身魚は一口大に切る。ミニトマトは湯むきする。さやいんげんはゆでて4センチ長さに切る。
(4)うにを用意する。セロリは3センチ長さに切ってサッとゆでる。きぬさやも色よくゆでる。
(5)海老は塩分濃度1.5パーセントの70度の湯で5分ゆでる。しょうがは薄切りにして葉形に抜く。ほうれん草は熱湯で20秒ゆでて水気を絞り、3センチ長さに切る。
(6)帆立貝柱は手で割き、70度の湯で10秒間加熱してから冷水にとる。なすはゆでて適当な大きさに切る。ごぼうは4センチ長さに切ってゆで、串で芯を抜き取り管ごぼうにする。
(7)(1)の敷き大根を器に並べ、その上に(2)~(6)をそれぞれ盛りつける。梅肉醤油(作り方は次項)を添える。
※具材の材料はすべて適量。
梅肉醤油
【材料(作りやすい量)と作り方】だし100cc、梅肉大さじ2、穀物酢大さじ1、醤油大さじ1を鍋に入れて火にかけ、沸いたら水溶き片栗粉大さじ1弱を入れてとろみをつけて冷ます。
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撮影/本誌・西山 航 イラスト/金子ともこ 取材・文/鈴木博美
※ご紹介した料理はあくまで家庭で作るために考案したものであり、料理店ではオーダーできません。
※各レストランの営業については、お店に直接お問い合わせください。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。