第6回 正しいジュエリーとは、どんなものか
さて今回は、お店とか人ではなく、ジュエリーそのものの良し悪しというのは、どこをどう見分ければいいのかを書いてみます。
【今までのおさらいをしたい方はこちら】
第1回 ジュエリーについての誤解を解く を読む
第2回 ジュエリーの近代史、激動の100年 を読む
第3回 女性のためのジュエリー を読む
第4回 日本のジュエリーの不思議、お客様の不思議 を読む
第5回 宝石店の見極め方。良いお店とはどんな店か? を読む
ジュエリーは、あまり気づかないことですが、祭器・食器と並ぶ人類最古の品物で、古代の遺跡から必ずと言ってもいいほどに出土します。しかも太古の昔から今日に至るまで、日本を除く世界中の民族が、みんな使ってきた訳ですから、その数たるや膨大なものがあります。ですから極言すれば、一見してどんなに斬新だと感じるジュエリーでも、ほとんどがかつてどこかに存在していた、とも言えます。
まあ、そうした過去の話は置くとして、いま市場で売られているジュエリーの良し悪しを、どこで判断するかを書きましょう。
良いジュエリーの選び方の第一は、商品にどんどん触ってみる、そして自分に当ててみることです。中には、お客がジュエリーに触るのを嫌う店があります。そんな店は候補から外しましょう、そこで買わねばならない理由はまったくありません。ジュエリーほど、お店のトレイにのっている時と身体につけた時とで、表情がガラリと変わる商品はありません。必ず身体につけてみる、これが第一の判断基準です。