スタイリストのおおさわ千春さんが大人の女性が手にすべき「本物」をご紹介するこの連載。ご自身の体験談をもとに、迷い世代の日常に必要な“ブランドの力”をどう取り入れるべきかを指南いただきましょう。第24回は、今季、久しぶりにトレンドに躍り出たブーツと、そのコーディネート術をご紹介。
前回の記事はこちら>> 〔迷い世代の服選び〕
40代にこそ効く「ブランド力」
第24回 ペリーコ
今季の足元は、久しぶりにブーツが復活。ペリーコにも、ロング、ショートとバリエーション豊かに揃っています。ブーツスタイルを美しく見せるには、ちょっとしたコツがありますので、それをお伝えしつつ新作をご紹介しますね。
ロングブーツは丈とファスナーが肝
こちらの2足は、ファスナーなしの、すとんとしたシルエットがおおさわさん好みのロングブーツ。「左の黒は、細身のヒールのエレガントさと、はと目のハードさが絶妙にミックスされていて、ぜひ黒いレザーのライダースジャケットとコーディネートしたい。右のキャメルは、ベロア素材をパッチワーク状にして表情豊かな1足に。 洋服はベージュや茶系のトーンでまとめて。時には真っ赤なワンピースと合わせてもカッコいい!」。<左・黒>(ヒール8cm)8万9000円 <右・キャメル>(ヒール8cm)8万6000円/ともにペリーコ(アマン)ひと口に「ロング」と言っても様々な丈があります。私は座ったときに、膝裏でブーツが折れるのがストレスになるので、当たらない丈のものを選びます。
ブーツを試し履きするときは、歩いてみるだけでなく、立ったり座ったりしてフィット感を確かめること。パンプスと違って歩き方も変わるはずなので、いつもより時間をかけて選ぶことをおすすめします。
ファスナーの有り無しでシルエットがまったく違うので、前からだけではなく横からのシルエットもチェックして。ファスナーがあるタイプは全体的に細身なので、足元がすっきり見えます。ファスナーのない長靴タイプは足首が真っすぐでやや重く見えがち。とはいえ、実は長靴タイプのルーズフィットが私の好み。フェミニンなスタイルにあえてハードなブーツを合わせてアンバランスを楽しんでいます。
ショートブーツはタイツ選びにこだわって
ショートブーツならバックファスナーだと足首がキュッと締まって見えます。<左・ページュ>流行のウエスタン調のステッチが洒落ているヌーディベージュ。「明るめの色のスカートやパンツに合わせて」。(ヒール8cm)7万5000円 <右・千鳥格子柄>スウェードにフロッキー加工で千鳥格子の柄を施したブーツは、お洒落心をくすぐるデザイン。「例えば、ボルドーのニット+チャコールグレーやブラックのパンツの足元に合わせて、ブーツを主役に」。(ヒール8cm)7万4000円/ともにペリーコ(アマン)ショートブーツを履くとき、こだわってほしいのがストッキングやタイツ選び。色はボトムスか靴、どちらかに合わせてひとつながりに。スカートやパンツの裾からチラッと見えるストッキングやタイツの色は、お洒落のスパイスとしてとても効果的なのです。
私はタイツを買うとき、靴の片足を持って行って靴の色と合わせています。少し透け感があったほうが女性的に見えるので、ボトムスのタイプにかかわらず25~30デニールの厚さのものを選ぶようにしています。