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【現代アートは語る】10月 三沢厚彦《アニマルズ》街に息吹く動物たち

2020.10.13

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街に息吹く動物たち

クマ

《Animal 2017-01B2》(クマ) 作=三沢厚彦

選・文/住谷晃一郎(美術評論家)


三沢厚彦の動物彫刻シリーズ「アニマルズ」。

クマ、ライオン、トラから大型のゾウ、キリン、サイなどすべて等身大である。ユニコーン、ペガサスなど想像上の生き物もある。

そのどれもが大らかな表情をしているが、その瞳は見開き、空間を見据えている。身体と手足はがっちりとしており、爪は鋭い。

ライオン

《Animal 2016-01B》(ライオン) 作=三沢厚彦

動物図鑑を見ることはあっても、写生をすることはないという。

クスノキを動物の姿に合わせて寄せ木し、彫り出していく。ノミ跡と油絵具の彩色が豊かな質感を醸成し、生命が吹き込まれる。

トリ

《Bird 2014-03B》(トリ) 作=三沢厚彦

「動物はみんなが知っているようではあるが、はたしてどうなのだろう。本当の動物と人が動物に対して持つ感覚の隙間の領域が面白いんです」。

クマもライオンもそうであるが、置かれている空間や時間によって見え方も様々に変化するのである。
場所/丸の内ストリートギャラリー 主催/三菱地所 協力/(公財)彫刻の森芸術文化財団、西村画廊 撮影/本誌・武蔵俊介

『家庭画報』2020年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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