内外の文化交流の歴史を今に伝える
九州の国宝の魅力を識る
中国や朝鮮半島、ヨーロッパとの交流の玄関口であった九州には、諸外国の文化が流入し、ほかの地にはない文化が今に伝わります。大分と長崎に残る神社、寺、教会など、趣を異にする国宝建築4件をご紹介します。
全国4万の八幡様の総本宮
宇佐神宮(うさじんぐう)
全国に11万社ある神社のうち、八幡様は約4万社、その総本宮が大分県宇佐市にある宇佐神宮です。725年に創建され、ご祭神は八幡大神(応神天皇)、地主神の比売大神、神功皇后の三神。
続きはこちら>>九州最古、平安期の木造建築
富貴寺(ふきじ)
宇佐神宮の大宮司が極楽浄土を願って念仏別所として開いたという由来を持つ富貴寺。参道の石段を上ると右手に本堂があり、さらに上り切ったところに九州最古、平安時代後期に建立された木造建築であり、国宝の富貴寺大堂が姿を現します。
続きはこちら>>信仰の自由を求めた歴史を刻む
大浦天主堂(おおうらてんしゅどう)
長崎湾を望む高台にある大浦天主堂は、パリ外国宣教会によってフランス人のための祈りの場として、また殉教した26人の聖人に捧げる教会として1864年に建てられました。
続きはこちら>>中国から運んだ材で建てた黄檗(おうばく)様式の寺院
崇福寺(そうふくじ)
江戸時代、貿易の拠点となった長崎には数多くの中国人が居留しており、キリシタン弾圧が厳しくなると、彼らは仏教徒であることを示すために唐寺を建てました。中国福建省福州出身者たちが唐僧・超然を招き、1629年に建立した崇福寺もその1つ。
続きはこちら>> ※今特集は、2016年3月号「国宝を観る」、2018年2月号「極上の湯宿を楽しむ」、2018年6月号「緑、眩しい九州へ」、2018年11月号「秋の国東半島へ」などを再録、再編集したものです。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。