10月の季語「秋薔薇(あきそうび)」
かつて住んだことのある土地に、ふらりと行ってみたくなる時がある。
足繁く通ったあのお店はまだあるのか、あの川岸は以前と変わらぬ緑を保っているだろうか、などと懐かしさをこめていろいろ思い描く。
そして、実際に住んでいた家やマンションについては、とりわけ特別な思いを抱く人が多いだろう。
もう知らぬ人の住む窓秋薔薇
──佐瀬はま代「秋薔薇」と書いて「あきそうび」と読む。
薔薇は本来、初夏が最盛期だが秋に花開くものもある。秋の薔薇は、夏に比べると派手さはあまりない。しかし、そのぶん、奥ゆかしさというか、かすかな翳りが感じられ、俳人の好む季語となっている。
この句の作者は、薔薇が満開だった初夏にその家から引っ越したのかもしれない。それから季節が過ぎ、たまたま通りかかったかつての家にすでに新しい人々が住んでいることを知った。
自分がそこで暮らしていた時のように、その人たちの生活がすこやかでありますように。おそらくはきれいに磨かれている「窓」を見て、作者は別のファミリーの幸福を願った。
なんて優しい作品なのだろう。
〔今月の逸品〕
エピステーム アイクリアエッセンス
かすかな翳りもよどみのないクリアな眼差しに導くエッセンス
血管強化をサポートし、目もとの印象を若返らせる
1909年に目薬を発売してから、目の健康を支える研究を続けてきたロート製薬による目もと用ケアの新作が登場します。
今回のターゲットは、解消が難しいといわれる目の下のよどみぐまとくすみ。
原因となる血管の老化にアプローチし、明るい眼差しへと導きます。すべてのエイジング悩みにつながる血行不良を改善することは健やかな目もとへの第一歩。
また、ソフトフォーカス効果もあり、メイク前になじませれば印象がアップします。マスクをつける時間が増えた今だからこそ、ぜひ手に入れたいアイテムです。8g 7000円/ロート製薬
●お問い合わせ
エピステームコール
TEL:03(5442)6008
https://www.episteme-net.jp/cliniscience/ 表示価格はすべて税抜きです。
撮影/唐澤光也〈レッド ポイント〉 スタイリング/細田宏美
『家庭画報』2020年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。