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“ぎっくり腰は安静に”は間違い?なってしまったときの対処法と長引かせない方法

2020.12.19

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365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。記事一覧ゲストの一覧
365日美と健康のお悩み相談室

【お悩み】寒い季節はぎっくり腰が心配です


寒い季節は腰を痛めがち。ぎっくり腰になってしまったらどう対処すればいいですか?また、長引かせずに治す方法は?

【回答】ぎっくり腰に過度な安静は禁物です


寒さでこわばった体はぎっくり腰になりやすいですよね。なってしまったときにはどのように対処すればよいでしょうか、医学博士の松平 浩先生の著書『腰痛は脳で治す!3秒これだけ体操』より紹介します。


「魔女の一撃といわれる激しい痛みをもたらすぎっくり腰ですが、ぎっくり腰になったら、しばらく安静にするということがこれまでの常識とされてきました。

ところが、複数の研究で、過度の安静は治りを悪くすることが明らかになっています。とくに4日以上、ベッドで安静にしているとかえって腰痛が長引いたり、再発しやすくなったりすることがわかってきているのです」(松平先生)

ぎっくり腰を治すには動くことが大切

「過度の安静がよくないことの日本での裏付けについては、私たちの研究があります。ぎっくり腰を発症した後、3カ月以上痛みが続いた人の割合を調べたところ、安静を指示された人では3割でしたが、動くことを指示された人ではなんとゼロという結果でした。

さらにその後、腰痛が再発した率は安静を指示された人では5割以上に上ってしまいましたが、動くことを指示された人では2割にとどまりました。

ぎっくり腰を早く治し、再発をくり返さないためには過度の安静は禁物であり、不安がらずに無理のない範囲で動くことが大切なのです」(松平先生)

現在では西洋諸国の多くの腰痛診断のガイドラインで、「ベッドでの過度な安静は指示すべきではない」といった内容が記載されており、日本でも痛みに応じて活動性を維持することが推奨されているそうです。

ぎっくり腰の対処法・急性期

松平先生に、動けないほどのぎっくり腰になってしまった直後の急性期から2、3日後までの適切な対処法を聞きました。

Level1
うつぶせになり、3~5分深呼吸する(腰からおしり、足にかけて痛みが響いたら中止)


Level2
クッションを胸の下にあて、3分深呼吸する



徐々に良くなってきたら、3日目以降はそらす負荷を少しずつ上げていき、ひじを伸ばして腕立て伏せができるポジションを目標に、背中をそらしていきましょう。

Level3
上体を起こし、深呼吸しながら背中をさらにそらし、元に戻るのを10回繰り返す

Level4
さらに腕立てふせをするポジションまで上体を起こし、深呼吸しながら背中をそらし、元に戻るのを10回くり返す

ぎっくり腰の急性期にはこのような対処をし、その後は、無理のない範囲で動くように心がけてください。

松平 浩/Kou Matsudaira

医学博士。東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座特任教授。日本整形外科学会専門医。長年にわたり、腰痛の心理社会的要因との関連等を研究し、成果を上げる。腰痛の診断から予防・治療を体系化したプログラムの開発に努め、社会的な痛みである腰痛のセルフマネジメントの啓発に力を注ぐ。腰痛対策のエキスパートとして各メディアで活躍中。〈ホームページ〉 https://lbp4u.com/




イラスト/umao 撮影/西山 航 編集協力/山岸美夕紀
質問・お悩みを募集中!・・・連載「365日美と健康のお悩み相談室」では、読者の皆さんからのお悩みや質問を募集しています。こちらのフォームからお気軽にお寄せください。
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