京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。
記事一覧はこちら>> ※新型コロナウイルスの影響により、営業時間等に変更が生じる場合があります。最新の営業状況は、お店の公式ホームページ等からお確かめください。 【10月の美味案内】
行楽の秋を味わう
(取材・文/西村晶子)
京都屈指の行楽スポット、嵐山。なかでも一等地にある新名所として注目を集めているのが、2019年10月にオープンしたばかりの「福田美術館」です。入館者だけが利用できる、絶景カフェ「パンとエスプレッソと福田美術館」をご紹介します。
珠玉の日本美術鑑賞の後は
パノラマビューのカフェへ
「パンとエスプレッソと福田美術館」からは、庭園とその先に大堰川と渡月橋を眺められる。オリジナルスイーツ「季節の福パフェ」とともに。平安時代には貴族の別荘地として愛された嵯峨嵐山。その象徴ともいえる渡月橋がかかる大堰川沿いにオープンした「福田美術館」は、落ち着いた街並みにしっとりとなじむ、注目の美術館です。江戸時代から近代にかけての主な日本画家による約1500点の作品を収蔵し、与謝蕪村、伊藤若冲らをはじめ、横山大観、上村松園、竹内栖鳳らの名画が展示されます。
美術鑑賞の余韻にゆったり浸れる空間。無垢材を使った家具を配した心和むカフェ。秋には庭の紅葉とともに見飽きることのない嵐山の景色が楽しめる。来館者は、蔵をイメージした展示室を巡りながら作品を鑑賞。最後に辿り着くのがこのカフェ「パンとエスプレッソと福田美術館」。美術館から徒歩3分にある人気ベーカリー「パンとエスプレッソと嵐山庭園」で焼いたパンを使い、パニーニなどの軽食や美術館限定のスイーツを楽しめます。
入館者だけの特等席で
京都素材を使ったパニーニ&スイーツを
カフェに一歩入ると、目の前に広がるのは風光明媚な嵐山の山河。美術館の庭園の向こうに大堰川と渡月橋が続く特等席です。庭園は四季折々の景色が楽しめ、秋には紅葉が。建物の深い庇と庭園の水盤がより美しい景色を生んでいます。
ネギと七味を効かせた「豚バラコンフィと九条ネギ」750円。ドリンク付きセット1200円(税込み)。メニューは、パニーニ、スイーツ、ドリンクなどを揃え、食材には京都らしさを取り入れています。人気の「豚バラコンフィと九条ネギ」は、カスクートでサンドし、ネギの香りと七味マヨネーズで豚肉のうまみを引き出しています。
和だしを練り込んだチャバタでサンドした定番の「生ハムとモッツァレラ」750円。ドリンク付きセット1200円(税込み)。定番の「生ハムとモッツァレラ」は、和だしを練り込んだチャバタを使用。注文を受けてからトースターで表面をカリッと焼き上げます。昼時のランチに程よいボリュームです。
「季節の福パフェ」1000円(税込み)。生クリーム、グレープフルーツ、バニラとヨーグルトのアイスクリーム2種、グラノーラ、ベリーのジュレなどを重ねたオリジナルスイーツ。カフェタイムにおすすめなのが、季節で内容が替わる「季節の福パフェ」。この日のパフェはピンクグレープフルーツがメイン。美術館のコンセプトカラーである紫紅色のパウダーで福のロゴをあしらっています。アイスクリーム、生クリーム、ジュレ、グラノーラなどを重ねることで、酸味や甘みのバランス、食感のアクセントが生まれ、なんとも贅沢なスイーツです。
周辺には小倉百人一首や日本画を展示する「嵯峨嵐山文華館」や、オープン間もないラグジュアリーホテル「MUNI KYOTO」もあり、しっとり落ち着いたエリアとしても注目の的。大人が楽しめる新しい嵐山スポットになりつつあります。
パンとエスプレッソと福田美術館
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3−16 福田美術館内
電話 075–863–0606
営業時間 10時~16時30分(LO)
定休日 火曜(祝日の場合は営業、翌日休)、ほか展示替え期間、年末年始
https://www.fukuda-art-museum.jp関連記事アートを楽しみ、京都を味わうミュージアムカフェ「ENFUSE」「#京都」の記事一覧>> 西村晶子/Shoko Nishimura
関西を拠点に、京都の食や文化、人、旅を幅広く取材、編集。長年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。最近の書籍の仕事に『
旨し、うるわし、京都ぐらし』(大原千鶴著)がある。
撮影/伊藤 信 表示価格は原則として税別です。