すべてを観たあとに、感謝の気持ちが涙になった
インタビューの数日前に試写を観て、息子・登生（とうい）さんは冒頭の「全部食べたんだ」という言葉を残しました。一方、渡辺さんは「泣いちゃった」そうです。ただ、最初は「けっこうぐにょぐにょになるかなと思ったんですよ」。「ぐにょぐにょ」は、2015年のドラマ『461個のありがとう。〜愛情が育んだ父と子の絆〜』を観たときに感じたもので、出演者に知人が多く「いい意味でずっと笑っちゃうというか……」という気持ちを表現した言葉。でも、「映画はまた全然別でしたね」。
「最後にお弁当（の写真）がぶわっと出てきたときに現実に戻ったって感じで、途中は別のフィクション映画に見入っちゃったみたいにボロボロ泣いてました。田舎のシーンとか、（息子の）友達との友情とか、最後のお弁当を食べるところとか。息子もたぶんそうだし、僕も周りに助けられたんだなって思ったことと、ちゃんと希望を持って終わって。そういうところに感動しました。あと、全部を観たあとに涙が出たのは、感謝です。（兼重 淳）監督のところに真っ先に行って、“ありがとうございます”って伝えました」
劇中のお弁当は、料理監修チームによるものだが、ほぼ渡辺さんが作ったお弁当のまま。スクリーンに並ぶ461個のお弁当は圧巻！
