「四国の魅力」を味わう 第2回(全18回) 四方を海に囲まれ、自然の恵みが溢れる四国。秋には山海の幸が旬を迎えます。瀬戸内の美しい景色とともに、土地の食材を味わえる名店の料理、ご自宅で作れるレシピ、お取り寄せ情報をお届けします。
前回の記事はこちら>> 料亭 二蝶(香川県・高松市)
〔料亭のだしでいただく 極上の「讃岐うどん鍋」〕
うまみの出る車海老と焼きあなごを最初に入れ、他の魚介、野菜の順に加える。うどんは締めではなく、具材と一緒に炊きながら味わい、おろしたかぶらを加えてみぞれ鍋として楽しむこともできる。具材は霜降りにしたさわら、かき、なしふぐ、鶏つくね、吹き寄せ卵。野菜は白菜、大黒しめじ、白ねぎ、かぶらで、すべて香川産。うどん、だし、おろしかぶらがつき、折詰にして発送される。讃岐料理の老舗、名料亭の特別メニュー
瀬戸内海の新鮮な魚介が豊富に揃う香川で、秋が旬の魚といえばさわら。「鰆」の字のとおり春が旬の魚ですが、秋さわらは脂がのり、生でも加熱しても格別のおいしさです。
高松市街に70余年続く料亭「二蝶」では、毎年秋になると、さわらの味噌漬けを出し、お取り寄せ品としても提供しています。ときには煮物椀にすることもあり、さわらと味噌のうまみが、だしに溶け出してだんだんに深みを増していくと、その味わいが評判を呼んでいます。
〔讃岐の秋といえばさわら。味噌漬けで味わい、さらに煮物椀でも〕
刺し身でもいただける新鮮なさわらを用いた、家庭画報読者限定のお取り寄せは、たいらぎ貝の味噌漬けとの特別セット。味噌漬け用に配合したオリジナル味噌は従来のものに比べて塩分控えめで、大豆や米、塩などの材料は香川産。お店では焼きたての味噌漬けをすまし仕立ての煮物椀として出すこともあり(左)、ふたを取った瞬間に味噌の甘い香りが立ち上る。さわらに箸を入れるとうまみがだしに溶け出し、新たな味わいに。家庭でも真似したい一品。さらに、この秋は長年構想を練っていた、うどん鍋の発送も始めることに。「讃岐うどんは生醬油やいりこのだしを合わせるのが一般的ですが、これは料亭ならではのおいしいおだしで味わっていただく、うどん鍋。かつおでしっかりとだしをとり、旬の食材をご用意しました」とご主人の山本 亘さん。
具材も瀬戸内と香川の産品で、秋さわらや讃岐でんぶくと称されるなしふぐなどを盛り込み、卵を寄せ合わせた吹き寄せや鶏つくねもあって、なんとも華やか。太打ちのうどんを一緒に炊き、少し煮つまったら、おろしたかぶらで風味を変え、讃岐のうまみたっぷりのだしを最後まで堪能できます。
料亭 二蝶(りょうてい にちょう)香川県高松市百間町7-7
TEL:0120-86-0220
定休日:日曜夜、月曜
URL:
https://www.2chou.jp/
【お取り寄せ】料亭のおだしと鍋用の特注うどん
料亭「二蝶」の讃岐うどん鍋生醬油をかけていただく讃岐うどんを、鍋用に太く製麺し、料亭仕込みのすっきりとしたうまみのだしで味わう特製うどん鍋。脂ののるさわらやかき、なしふぐ、焼きあなご、車海老と鶏つくねや卵、県産の野菜をたっぷり揃え、みぞれ鍋用のおろしかぶらもつく。1セット(2人前)8500円。
【お取り寄せ】旬の魚介2種をとれたての鮮度で
料亭「二蝶」のさわらとたいらぎ貝の味噌漬け鮮度の高いうちに三枚におろし、オリジナルの味噌床に漬けた「二蝶」の名物。晒さらしではさんで漬けているので味噌が切り身に直接つかず、洗い流す必要がありません。今回は特別に旬のたいらぎ貝とのセット。どちらもフライパンで焼くだけで、料亭の味に。1箱各4切れ(380グラム)7000円。
●料亭 二蝶TEL:0120-86-0220
URL:
https://www.2chou.jp/ 表示価格はすべて税抜きです。
撮影/鈴木一彦 取材・文/西村晶子 協力/香川県観光協会
『家庭画報』2020年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。