「四国の魅力」を味わう 第3回(全18回) 四方を海に囲まれ、自然の恵みが溢れる四国。秋には山海の幸が旬を迎えます。瀬戸内の美しい景色とともに、土地の食材を味わえる名店の料理、ご自宅で作れるレシピ、お取り寄せ情報をお届けします。
前回の記事はこちら>> オキオリーブ(香川県・高松市)
元証券マンの澳さんが2万坪の土地を開拓し、2015年にオープンした「オキオリーブ」。温暖で雨が少ない瀬戸内海式気候と、水はけ、水持ちのよい土壌でオリーブはすくすく生長。待望の収穫シーズン到来!初ものオリーブオイルを「和食」で
1907(明治40)年に小豆島に日本初のオリーブの苗木が植栽され、今では国産オリーブ果実の96パーセント以上を生み出す香川県。近年は県本土でも生産者が増え、高松市郊外の山麓にある「オキオリーブ」もその1つ。
左・高台にあるカフェではオリーブを使った料理やドリンクをセルフサービスで提供。収穫や剪定で多忙な秋と冬は休業。右・ボランティアの力を借りて約3週間で収穫。熟れ具合を一粒ずつ目視しながら手で摘んでいる。毎年10月になると1500本のオリーブの木から青い果実だけを摘み取り、収穫後4時間以内に搾油した上質なエキストラバージンオイルは高級料理店から注目の的です。
「果実からたった3パーセントしかとれない希少なオイルで、食用油というより究極のうまみエッセンス。フレッシュな草の香りやすっきりしたこくが特徴で、清涼な辛みは特に和食に合います」と代表の澳(おき)敬夫さん。
〔とれたてのお造りはオイルの清涼な辛みとともに〕青い果実を収穫後すぐに搾ったオリーブオイルは、深い緑色が特徴。調味料の1つとして使え、塩や醬油との相性もよく、爽やかな香りと辛みが上品なうまみのさわら、鯛、なしふぐ、たこを引き立てる。園内にある宿泊用のゲストハウスでは、オリーブオイルを使ったコース料理を提供し、オイルとのマリアージュは目を見張るほどの独創性です。
夕食は刺し身をはじめ、味噌スープ、デザートにもオイルを取り入れ、朝食は卵かけご飯に混ぜ合わせるなど、完成度の高いオリジナルの味を考案。ポリフェノールを多く含む葉を使ったオリーブ生茶も楽しめ、その魅力を存分に体感できます。
〔オリーブオイルで一新! 究極のTKG(たまごかけごはん)〕
土鍋で炊いたご飯に卵白を泡立ててのせ、オリーブオイルをかけた朝食の卵かけご飯。絶妙なこくでお代わりしたくなるおいしさ。揚げびたしや酢味噌あえなどにもオリーブオイルが隠し味に使われる。オキオリーブ香川県高松市西植田町4532
TEL:080-1623-7772
ハーブティー感覚でフレッシュな「オリーブ生茶」を
爽やかな香りとほのかな苦みが楽しめるお茶。脂肪を分解してくれるので、食事中のノンアルコールドリンクにおすすめ。乾燥させて茶葉にしたり、抽出の仕方を変えたりといった試行錯誤の末、完成した自信作。
<作り方>
フレッシュな葉と茎をポットに入れ、火にかける。10分ほど煮出すうちに美しい青みがかったグリーンになり、高濃度のポリフェノールが抽出される。
【お取り寄せ】搾りたて! 清涼な辛みがたまらない
「オキオリーブ」のオリーブオイル
ミッション種100パーセントの未熟な青い果実だけを手摘みし、4時間以内に搾油した上品なこくと爽やかな香り、清涼な辛みが特徴の究極のエキストラバージンオイル。天然のうまみエッセンスで醬油や塩と相性がよく、和食にも合う。1本1万1000円(200ml)、6500円(100ml)。
●オキオリーブTEL:090-2266-1214(注文専用 2020年10月1日~30日)
(以降はこちらへ TEL:080-1623-7772)
URL:
http://okiolive.comMAIL:
info@okiolive.com 表示価格はすべて税抜きです。
撮影/鈴木一彦 取材・文/西村晶子 協力/香川県観光協会
『家庭画報』2020年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。