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美味手帖

連日売り切れ、期間限定の人気菓子! 京都・洛中に秋を伝える「栗おはぎ」

2020.10.22

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京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。記事一覧はこちら>> ※新型コロナウイルスの影響により、営業時間等に変更が生じる場合があります。最新の営業状況は、お店の公式ホームページ等からお確かめください。

【10月の美味案内】
行楽の秋を味わう


(取材・文/西村晶子)

栗のお菓子は、和洋を問わず大人気。それも季節限定と聞くと、さらに期待が高まります。今回は、毎年心待ちにしているファンが多いという「栗おはぎ」をご紹介します。

みんなが心待ちにする栗おはぎ。

栗と砂糖、もち米だけで作った素朴なおいしさ



口あたりのよい栗餡(あん)で蒸したもち米を包んだ素朴な味わいの「栗おはぎ」248円。2020年は12月10日頃まで販売予定。
初栗が出回り始める9月中旬に登場する、「京都くりや」の「栗おはぎ」。店頭に並んだ途端にどんどん売れていき、早い時は昼過ぎには売り切れてしまう人気のおはぎです。見た目は素朴で、いただくと栗そのものを味わっているよう。行列してでも買い求めるお客さまがいるのも納得のおいしさです。

もともとは、丹波地方で秋の収穫を祝う時に作られた「亥(い)の子ぼた餅」と呼ばれるお菓子で、昔はどこの家でも作られていたそう。丹波は栗の産地として全国に知られ、粒が大きくて甘みに優れた最高級品。京都に暮らす人にとっては特別な食材で、栗おはぎも丹波栗を使っています。


甘みと味わいのある丹波栗をセイロで蒸し上げ、裏ごしして餡にする。昔ながらの味と作り方を守っている。

味や作り方は昔のままで、材料は栗、砂糖、もち米だけ。栗は大きなセイロで丸ごと蒸して中身を裏ごしし、砂糖を加えて炊き上げ、しっとりとした餡(あん)に仕立てています。見た目はシンプルですが味わい深く、2つ、3つ……と手が伸びる、癖になるおいしさ。毎日仕込む量が決まっているので、予約がおすすめです。

栗好きへの贈答におすすめ!
ほくほくしっとりの栗甘納豆「金の実」



通年販売している栗甘納豆の「金の実」。栗独特の上品な甘みとほくほくの食感が特徴。1個から販売し、グラム売り。
栗を使ったお菓子は他にもあります。お店の看板菓子といえば、栗甘納豆の「金の実」。栗を丸ごと味わいたい方におすすめです。むき栗を粒ごと蜜煮にしており、毎日、蜜の糖度を上げながら炊いては表面の蜜を結晶化させ、およそ1週間かけて完成させたとても手間のかかったお菓子です。


個包装した金の実を箱詰めにしたものは贈答品として、煮割れしたものの袋詰めは自宅や親しい方へのお土産向きです。日本茶はもちろんコーヒーにもよく合い、ウイスキーやブランデーのおつまみとしても楽しめます。


その名のとおり、栗のお菓子を主に扱う。栗おはぎは予約可能。


丸太町通に面したお店。先々代が暖簾分けを受け、大正年間に創業。

京都くりや


京都府京都市中京区丸太町通堀川東入る大文字町42-4
電話 075−231–4564
営業時間 9時~18時(日曜・祝日は10時~15時)
定休日 元日
※「金の実」はお取り寄せ可能。電話にて受け付け。
※価格はすべて税込み、送料別。

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西村晶子/Shoko Nishimura

関西を拠点に、京都の食や文化、人、旅を幅広く取材、編集。長年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。最近の書籍の仕事に『旨し、うるわし、京都ぐらし』(大原千鶴著)がある。
撮影/伊藤 信 表示価格はすべて税込みです。
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