365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの回答 【お悩み】声が小さく、いつも聞き返されてばかりいます
昔から声が小さいのが悩み。発言を聞き返されることが多く、気の弱い印象も与えてしまっているようです。
【回答】「基本の腹式呼吸」で声の小ささを改善しましょう
私たちはふだん、何気なく声を出していますが、声は第一印象の4割を決めるという学説もあり、この人と深く付き合っていけるかどうかという将来の予測まで、声によってその人となりを判断されてしまうといわれています。
つまり、声がうまく使えないということは、コミュニケーションやビジネスの可能性が奪われ、人生でかなり損をしてしまうことも。
そんな、“声”を変えるオリジナルの「声トレ整体」を教えるのがメンタルボイストレーナーの司 拓也さんです。
今回は、司さんの著書『スピーチもプレゼンも怖くない!人前であがらず話せる「1分声トレ」』にまとめられた基本トレーニングの中から、声の燃料=息を注入するための「お尻をしめて腹式呼吸」を紹介します。
まずは声を出せる体をつくる「声の小さい人は、声のエネルギーである吐く息の量が圧倒的に足りていません。そのため声量がなく、声がよく聞き取れないのです。声が弱々しいことから、何度も聞き返されたり、誤解を受けたりして、ますます話すことに苦手意識をもつようになり、やがて自分からはほとんど話さなくなる危険性があります。
また、“暗い人”“信頼できない人”というイメージをもたれ、自信を喪失してしまうことも。メンタルを変えるよりも、まずは声を出せる体をつくりましょう。呼吸がしっかりできるようになると、たくさんの息を使って声が出せ、声に力強さが出てきます」(司さん)
お尻をキュッとしめることがポイント「声を出すときの燃料となるのが、息です。姿勢を整えると呼吸がしやすくなり、たくさんの息を使ってしっかりとした声を出せるようになります。
骨盤が床と垂直になるように立ち、肩や首の力を抜きます。そしてキュッとお尻の穴をしめてみましょう。肛門をしめると腸腰筋という筋肉が自動的に収縮します。腸腰筋は横隔膜と連動しているので、肛門をしめると横隔膜も動き、自然に腹式呼吸が促されます。
某テレビ局のアナウンス部でも、“緊張したら肛門をしめろ”と言うのが伝統なのだそう。声を出すための筋肉の使い方を、経験から知っているんですね」(司さん)
お尻をしめて腹式呼吸・鼻から一気に吸って、口から吐く。
・腸腰筋と連動して横隔膜が動いて腹式呼吸を促す。
・お尻の穴を軽くキュッとしめることを意識。
・太ももの前に重心がのるのをイメージするとよい。
声の小さい人、しっかりとした声を出したい人は、この腹式呼吸トレーニングを日課に取り入れてみてくださいね。
お尻の穴がしまっていないとNG姿勢に!
司 拓也/Tsukasa Takuya
メンタルボイストレーナー、声・あがり症改善士、ボイス&メンタルトレーニングスクール アマートムジカ校長。声だけでなくメンタルから体の不調までを整える、オリジナルの「声トレ整体」を通じて、あがり症、話し方の悩みを解消するメソッドを確立。1回のレッスンで解決するその手法は、受講者から「司マジック」「ボイトレ界のブラックジャック」ともよばれる。ホームページ:
http://voice-amatomusica.com
イラスト/umao 撮影/西山 航 編集協力/山岸美夕紀
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