音楽だけに集中する時間は、心も頭も豊かにしてくれる
後藤さんのプロデュースによる、星野源さんの『Ain’t Nobody Know』は複数出てきた候補曲をすべて歌ってみて一番フィットすると感じた曲で、堀込さんがプロデュースした『Lost Stars』はスタッフから「合うんじゃないかと思う」と言われた曲。「合うんじゃないかと思ってくださるものを歌ってみるのも一つのチャレンジかな」と挑むことを決めたものの、「けっこう難しいなと思っていました」。その結果、たどりついたのが「悩めるティーンエイジャーが夜中にギターを弾きながらつぶやくように歌う、というイメージでした」。
悩めるティーンエイジャーの画が浮かんだように、「自分で曲を作るときも、(頭の中の)映像をもとにすることが多い」という小西さん。逆に、「セリフはないけど、感情的なものを求められるシーンで、なんとなく自分の頭の中に音楽が流れてきて、それを頼りに芝居したり」することも。音楽と映像の間を行ったり来たりすることが、小西さんにとっては、「ちょうどいいバランスなんでしょうね」。
「音楽は、すごく身近で手近で、それによって救われたり、元気をもらえたりしますよね。コロナで外出できない間、音楽だけを聴く、歌詞を見ながらこの世界だけに浸る、みたいなことをけっこうしていました。そうすると、音楽は耳から入ってくるんだけど、心も頭も豊かになるというか。もし、そういう時間をイエスと思ってくださるのであれば、このアルバムもそうやって聴いていただけたら、うれしいです」
小西真奈美/Manami Konishi
俳優・歌手