来年の抱負は? 「楽しいことが待っているような気がするので、健康に気をつけて頑張ります!」――コロナ禍で、今年5月~6月に出演予定だった舞台『母を逃す』が公演中止になったのは、本当に残念でした。「はい。すごく残念だったし、すごく腹も立ちました。でも、ウイルスに怒ってもどうにもならないし、そこで止まっていても時間が過ぎていくだけ。とりあえず自分ができる予防をしっかりやりながら、この状況でやれることを探して、進んでいくしかないなと。今こうやって稽古ができていることがすごくありがたくて、感謝しています」
――現在、32歳。30代の展望は?「20代は仕事だけしていればいいやという感じで、休みもなくていいと思っていたんですが、30代はじっくり考える時間や、体力をしっかり回復させるような時間も大事にしたいです。前は、休む=サボっているという考え方で、みんな頑張っているのに、自分だけ休んでいていいんだろうか?と思っていたんですね。でもやっと、休んでいる時間があるから、次の仕事頑張ろうと思えたりするんだな、休むことはサボることではないんだな、とわかりました(笑)」
――俳優としてもますます充実している瀬戸さん。改めて、笑いの中にほろ苦さもちりばめられた『23階の笑い』の魅力をどう感じていますか?「50年代が舞台の話なのに、まったく古臭さがないし、刺さる言葉があるのは、すごいなと思います。しかも、大きなことが起こるわけじゃなく、同じ職種の人たちがオフィスで会話しているだけなのに、こんなに面白いなんて。もしかしたら、皆さんの日常にもあることかもしれないですよね。負のものばかりに目を向けずに、もっと毎日を楽しもうよというメッセージも込められているのかなと僕は感じています。感染予防のための配慮はしっかりしているので、ぜひ劇場で少しでも笑って、嫌なことを忘れられる時間を過ごしていただけたら嬉しいです」
瀬戸康史/Koji Seto
俳優
1988年、福岡県出身。2005年に芸能界デビュー。ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍し、2017年に主演舞台『関数ドミノ』の演技で第72回文化庁芸術祭演劇部門新人賞を受賞。最近の主な映像出演作は、テレビドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)、映画『事故物件 恐い間取り』など。現在、連続ドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)に出演中。
シス・カンパニー公演『23階の笑い』
2020年12月5日~27日/世田谷パブリックシアター S席/1万2000円 A席/1万円 B席/8000円 補助席(1階)/9000円 お問い合わせ/シス・カンパニー 電話03-5423-5906 ※2020年11月22日よりチケット一般発売
作/ニール・サイモン 翻訳/徐 賀世子 演出・上演台本/三谷幸喜 出演/瀬戸康史、松岡茉優、吉原光夫、小手伸也、鈴木浩介、梶原 善、青木さやか、山崎 一、浅野和之
http://www.siscompany.com/23f/gai.html