明るい麦わら色が美しい、「コンタディ・カスタルディ」のフランチャコルタ。
工場跡を見事に再生させたワイナリー、コンタディ・カスタルディ
近代以降、経済都市として発展するミラノの工業地帯としてフランチャコルタは、近郊の町ブレーシャとともに大きく様変わりしました。それに伴い、工業で得た資金がワイン造りにも投入され、フランチャコルタは最先端の技術を取り入れたワイン産地となったのです。ワイナリー「コンタディ・カスタルディ」の設立は
1991年。ベラヴィスタのオーナーにより、「もっと気軽に楽しめるフランチャコルタ」を目指して創業されました。かつてレンガなどを作っていた工場を利用したワイナリーは、丘の斜面に半分埋没させた構造で、トンネル状の窯はそのまま熟成庫として使われています。古い建物の利点を見いだして再生させるのは、歴史を未来に伝えるためにも意義のあること。新しいワイナリーだからこそ、最新の技術と連綿と続く伝統の融合にことさら留意していることが伺えます。
ワインにおいても、「クラシック」と「新世代」の2つのカテゴリーを展開。特に「新世代」は、飲みやすさや楽しさをキーワードに、食事とのバランスを重視。暗色のボトルに黒いエチケット、そこにポップな文字が浮かび上がるデザインは、新しいフランチャコルタを思わせます。
短い歴史のなかで、次々とチャレンジを続けるフランチャコルタ、イタリアでは希有なワインの里です。
以前のクラシックなエチケットからデザインを一新、ポップな雰囲気は生き生きとした味わいを表現。
デグスタツィーネ(試飲)ルームから眺める、一幅の絵のようなフランチャコルタの景色。
Contadi CastaldiVia Colzano, 32 Adro, BresciaTEL： +39-030-7450126URL：
http://www.contadicastaldi.it 撮影／池田匡克 取材・文／池田愛美
※Vol.2 では、「ベラヴィスタ」オーナー ヴィットリオ・モレッティ氏が経営するエノツーリズムの宿をご紹介します。
