美を堪能する、ハイジュエリーの世界 最終回(全3回) 石、デザイン、職人技――そのすべてが究極であるハイジュエリーの圧倒的な美しさ。夢の世界へと誘う、トップメゾンの華麗なる新作コレクションをお楽しみください。
前回の記事はこちら>> 【Part3】引き立て合う鮮やかな貴石とダイヤモンド
・Part1「デザインで変容するダイヤモンドの魅力」>>・Part2「カラーストーンが織り成す華やかな美」>>1.CARTIER(カルティエ)
ブローチ(WG×Pt×ブルーサファイア×ダイヤモンド)参考商品/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)アール・デコの情趣を宿した稀少性の高いブルーサファイア
カルティエは1920年ごろからインドの伝統的な彫刻を施したストーンを創作に取り入れてきました。この彫刻された貴石を使うスタイルはその後、〝トゥッティ フルッティ〟と呼ばれ、カルティエを代表するスタイルのひとつとなっています。希少なカシミール産を使用したセンターのサファイアは、ため息が出るほどの鮮やかなブルーです。
2.PIAGET(ピアジェ)
「サンライト ジャーニー」リング(WG×ブルーサファイア9.48ct×ダイヤモンド)4040万円/ピアジェ(ピアジェ コンタクトセンター)照り映える海のイメージを立体的フォルムで力強く表現
太陽の光が繰り広げる情景を、極上のプレシャスストーンで表現したリング。さんさんと降り注ぐ日差しが青い海を輝かせる様子をイメージしてデザインされています。センターのサファイアはマダガスカル産。波のようにうねるダイヤモンドのラインが多彩な表情を生み出し、サファイアの深みのあるブルーを際立てています。
3.DIOR(ディオール)
「ディオール ア ヴェルサイユ」リング上(WG×YG×エメラルド×ダイヤモンド)1400万円 下(YG×ダイヤモンド×エメラルド×イエローサファイア×ピンクサファイア×オパール)1300万円/ともにディオール ファイン ジュエリー(クリスチャン ディオール)ヴェルサイユからモダンに甦った優雅なモチーフ
ヴェルサイユ宮殿の室内にあしらわれていた、リボンや草花の古典的なモチーフ。バロック様式の装飾をセンシュアルに変身させた、愛らしくも華麗なディテールが目を引きます。
4.CHOPARD(ショパール)
「ハイジュエリーコレクション」ネックレス(WG×ルビー計138.63ct×ダイヤモンド)3676万円/ショパール(ショパール ジャパン プレス)最大限に発揮されたつやめくルビーの魅力に目を奪われて
ペイズリーを想起させる装飾的なパターンを連ねた、エキゾティックなムードのネックレス。少し紫がかったフルーティな色のルビーが、ダイヤモンドの白い輝きとともに鮮烈なコントラストを見せつけます。絢爛なデザインながらも重々しくならないのは、レースのようにデリケートな仕立てが全体を軽やかに見せているから。
・Part1「デザインで変容するダイヤモンドの魅力」>>・Part2「カラーストーンが織り成す華やかな美」>> 〔特集〕美を堪能する、ハイジュエリーの世界(全3回)
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撮影/Fumito Shibasaki〈DONNA〉 スタイリング/阿部美恵 取材・文/本間恵子
『家庭画報』2020年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。