京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。
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年末年始は“お取り寄せ”で京都気分
(取材・文/西村晶子)
年越し、お正月の準備に忙しい師走。おせちを自分でつくる方、取り寄せる方、といろいろですが、お重を買わないまでもちょっと贅沢な一品を取り寄せてみたいもの。そこで今回は、あると嬉しい京都らしい焼き魚とお酒のアテをご紹介します。
そのままでも焼いてもおいしい!
京風味の「唐墨西京焼き」
味噌の味が中までしみた唐墨。そのままでも炙っても、低温でじっくり中まで火を通してもおいしい。ご主人いわく、お餅の中に入れたり、天ぷらにしてもおいしいとのこと。日本酒が進む酒肴が充実する京都の冬。なかでも冬の滋味として欠かせないのが唐墨(からすみ)です。京都の料理屋さんでは店で作っておられるところもあり、ここ「
つろく」でも11月に入ると仕込みにかかり、それをより味わい深くするために味噌漬けにしています。
自家製の唐墨を味噌床に漬け込むこと1か月。味噌は、まろやかで上品なうまみの「山利」の白味噌を使用。白味噌床に漬け込むこと1か月。つろくの唐墨は塩分を7%に抑えているので、ほかに比べて魚卵そのものの味がしっかり味わえます。味噌漬けにすることでおいしさがぐんと増し、日持ちもするように。ぼらの鮮度がいいうちに手早く丁寧に締めて取り出した卵巣を厳選して使っているので、生臭みや雑味がなく、そこに白味噌の上品なうまみがプラスされているのです。
唐墨は真空パックにして発送。グラム売りで100g5000円。1腹1万5000円前後が目安。京都発祥の「味噌幽庵焼き」。
冷めてもおいしいのでおせちにもおすすめ
まながつおの味噌幽庵焼きは、届いた時が食べ頃なので、早く食べるか焼いておくのがおすすめ。もう一品の味噌幽庵焼きは、京都で生まれた焼き物です。幽庵地(酒、みりん、醤油)に白味噌を混ぜ合わせたもので、味噌漬けと違って塩をせずに、そのまま地に漬けています。焼きたてを供するのが基本ですが、冷めても固くなりにくいのでおせちやお弁当にぴったりの焼き物です。
白味噌を溶き混ぜた味噌幽庵地に3日ほど、まながつおを漬け込んだ京都発祥の味。お店では、串を打って皮目から焼いて色がついたら身を焼いていますが、家庭ならばフライパンにクッキングシートを敷き、その上で焼くと失敗がないとのこと。つやよく焼き上げると見た目もおいしそうで、おせちに使うならまとめて焼いて作りおくと良いでしょう。
発送時には食べ頃のまながつおを真空パックにして発送。1パック(150グラム前後)3600円。届いた時が食べ頃なので、早く食べるか焼いておくのがおすすめ。ご飯も進みますが、お酒も進み、熱々でも冷めても美味。どちらも贈答品にも向き、お歳暮にしても喜ばれそうです。
御所南にある一品料理のお店「つろく」。おかずから酒肴までを揃え、地元の贔屓客が多い。つろく
京都府京都市中京区松屋町51
電話 075-275-3926
定休日 日曜
※いずれも税・送料別。
※今回ご紹介した商品のお問い合わせ・ご注文は、10時〜17時に電話で受け付け。クール便で発送し、支払いは代引きのみ。
※贈答品の場合は熨斗をかけて発送対応可。販売は2021年3月頃まで(予定)。店頭でも販売予定(要予約)。
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関西を拠点に、京都の食や文化、人、旅を幅広く取材、編集。長年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。最近の書籍の仕事に『
旨し、うるわし、京都ぐらし』(大原千鶴著)がある。
撮影/大道雪代