——瀬戸さんが演じるニールは、成績優秀で友達の輪の中心にいるタイプである一方、父親からは過度な期待を寄せられてプレッシャーを感じていると同時に、やりたいことを制限されてもいます。「みんなといるときのニール、お父さんといるときのニール。わかりやすくいうと、この2つに分かれると思っていて。でも、陰と陽とか裏と表とかっていうふうには、あまりしたくないんですよね。家族といるとき、友達といるときっていう、話す相手が違うから対応も違うっていう自然な感じを出せたらいいなと思っています。ただ、自分の中で決め込みすぎないようにしたいというところもあって。みんなと一緒にお芝居をしてみて、そこで感じたことを生かしたいなと思いますし、それが楽しみでもあります」
——ところで先ほど、映画を観たとおっしゃっていましたね。どんな感想を持ちましたか?「出演が決まってから観たので、どうしてもニールに注目してしまったんですけど、僕は親からけっこう自由にさせてもらっていたので、ちょっと共感できない部分もあって。でも、僕も今年25歳になって、いろいろな方にお会いしたり、いろいろな人を見て、様々な人生があると改めて感じてきたので、ニールを演じるための材料はたくさん持っていると思うんです。重要な役なので、この作品は僕にかかっているって自分に言い聞かせて演じよう、観てくださる方にしっかり届くように演じたいって、映画を観て思いました」
人見知りだという瀬戸さんにとって、自分から話しかけるのは「最初の一歩目がやっぱり怖いんです。そのあとは大丈夫なんですけど」。