365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの一覧 【お悩み】慢性的なめまいや不眠に悩まされています
寝つきが悪く、睡眠不足。朝も弱く、めまいもよく起こりますが、病院では特に異常なしと言われてしまいます。
【回答】「慢性上咽頭炎」であれば、上咽頭洗浄をおすすめします
慢性的なめまいや不眠、頭痛や肩こり、異常な疲れなど、つらい症状があるのに病院では「原因不明」とされている方も少なくないよう。
その要因のひとつとして「慢性上咽頭炎」が考えられる、というのは、『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』の著者でクリニック院長、医学博士の堀田 修先生です。
鼻の奥の“上咽頭"の炎症である「慢性上咽頭炎」ですが、現在の医学書に「慢性上咽頭炎」の記載はなく、医師の間でもまだあまり知られていない概念のため、「原因不明」とされてしまっている場合もあるとのこと。
上咽頭は、自律神経のコントロールに密接に関わっているため、この炎症を治すことで、自律神経の調節異常が劇的に改善するのだそうです。
堀田先生の著書『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』よりご紹介します。
ピンポイントで上咽頭を洗浄する以前紹介した、「慢性上咽頭炎」が疑われる3つのポイントをチェックし、どれか1つでもあてはまる場合は「慢性上咽頭炎」を疑ってみましょう。
数少ない専門医に診てもらうのが一番ですが、今回は、家庭でできる方法を教えてもらいました。上咽頭をピンポイントで洗浄する「上咽頭洗浄」です。
「“上咽頭洗浄"という言葉になじみのない方が多いと思いますが、鼻うがいより手軽にできるのでおすすめです。頭を斜め上に向けて行います。
少量(1回あたり両鼻で4ml)の生理食塩水を用いて、ピンポイントで上咽頭を洗浄できますから、簡単で違和感もなく、日常的に上咽頭をクリーンな状態に保てます。
起床時と帰宅時か就寝前の朝晩2回行うといいでしょう。鼻から入れた液体は口から吐き出してもけっこうですが、量が少ないのでそのまま飲み込んでも問題ありません。
生理食塩水での上咽頭洗浄で効果が不十分の場合は、抗菌性の高い洗浄液を活用する方法もあります。梅エキス由来の「ミサトールリノローション」や食品成分由来の「MSMプレフィア」という商品が市販されていますので、利用するといいでしょう」(堀田先生)
生理食塩水ならツンとした痛みや刺激もなく、安心・安全。風邪予防のためにも、習慣にすることをおすすめします。
上咽頭洗浄のやり方
堀田 修/Osamu Hotta
堀田 修クリニック(HOC)院長・医学博士、認定NPO 法人日本病巣疾患研究会理事長、日本腎臓学会評議員、IgA 腎症根治治療ネットワーク代表、東北医科薬科大学医学部臨床教授。1957年愛知県生まれ。83年、防衛医科大学校卒業。88年、IgA 腎症の根治治療として扁摘パルス療法を米国医学雑誌『AJKD』に発表、日本のIgA 腎症治療に変革をもたらした。「木を見て森も見る医療」をモットーに、扁桃、上咽頭、歯などの病巣感染(炎症)が引き起こすさまざまな疾患の臨床と研究に力を注ぐ。
イラスト/umao 編集協力/山岸美夕紀
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